6月のお題は…『視線』

藤里 一郎師範(女性ポートレイト道場)

6月のお題は「視線」にした。よく撮影時に「目線ください」と言ってないだろうか。実は藤里的にはこれはNGなのだ。なぜか?モデルさんに漠然と目線をもらっただけでは相手からはカメラやレンズが「見えている」に過ぎず、その表情や佇まいには関係性が写りにくい。一方、視線を向けられた場合にはモデルが「カメラを越えて自分(撮影者)を視てくれている」という感覚が得られ、それが写真にも写り込む。目線と視線を使い分けるにはどうしたら良いか。単なるモデルとカメラマンではない「ボクとキミ」や「私と貴女」といったような特別感を演出して欲しい。具体的には、例えばモデルさんの名前をそっと呼んでみる。「naokoさん」と優しく。すると眼差しが変わってくるはずなのだ。または大きな声で「イェーイ!naokoちゃーん!」とノリノリで声をかければ、元気に視てくれるだろう。さらに、ささやくように「naokoさん、向こうの陽の光がキラキラして綺麗だね」と伝えれば、視線を外しながらも2人の世界になるだろう。コミュニケーションから全てが始まり、視ているなにかを感じさせる印象的な1枚になるはず。クルクルと変わって行く女の子の視線を充分に感じて撮影して欲しい。押忍。

 

「コミュニケーションをしっかりとり、見てもらう事に意識してみよう」
視線をもらえる様にゆっくり優しく接してみよう。

〔レンズ越しに目が合う瞬間〕

〔カメラの先のボクを見て微笑む〕

〔ただ目線を外すのではなく、何かを視ている〕

 

藤里一郎 師範からの6月のお題は『視線』でした。
このお題に投稿いただいた中から師範が選んだ作品を、添削コメントを添えてご紹介します。

>>藤里 一郎 女性ポートレイト道場『6月前半分の結果』はこちら

6月の挑戦者その4:ツシマ ユウジロウさん

ポトレはあまり撮る機会が無いのですが、
知り合いのカメラマンさん達とフォトウォークをした時に撮らせて頂いた一枚です。
まだ肌寒い中、この日は夕陽が暖かくモデルさんが柔らかい表現をされていたので、
よく見るジャケ写風の写真を撮ってみました!!

ツシマ ユウジロウ
青森県在住、男性。一人で自然をドライブするのが至福のひとときです。PENTAX K-1 とHD  PENTAX-D FA 24-70mm F2.8ED SDM WRで撮影。

 

師範の判定結果は・・・

もう一歩!

藤里 一郎師範からの添削コメント

 

まず、ポートレイトの事をポトレと略すのはイメージが軽すぎるのであまり好きではありません。日頃撮る機会がないそうですが、印象に残る作品です!

手すりをドンと真ん中に配置し、視線誘導で顔に目が行くようにする。もしくは彼女が発する視線の強さをドーンと表現する、どちらとも受け取れて凄く力強いですね。顔にかかる髪もすごく素敵ですし横からの柔らかい光もとてもいい。

ただ、顔にしかピントがなく、前後の深度がなさすぎて情報が少ないのが気になります。どこ?な感じとか手の仕草までもが写ってきていたら文句無しの1枚になったことでしょう。

これからもどんどんポートレイトにも挑戦してみてください。免許中伝

6月の挑戦者その5:こまさん

雨上がりの歓楽街での一コマ

こま
千葉県在住、男性。ポートレートやスナップが好きなんですが最近はどう撮ったら良いか悩んでます…PENTAX K-1とsmc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limitedで撮影。

 

師範の判定結果は・・・

残念ながら

藤里 一郎師範からの添削コメント

 

なかなか個性的なファッションのモデルさん。スカジャンはとっても雰囲気出てますが、インナーTシャツのプリントが少し強く、目がそっちに持って行かれますので衣装は要注意です。

キャプションにありましたが、「雨上がりの歓楽街」なるほどなのですが、雨上がり感とはなにかを冷静に見てありますか?歓楽街の町並み、写ってますか?どちらももったいないですね。

まず雨上がり感であれば、濡れた傘を持ってみるとか小道具があるとわかります。さらにちょっとローアングル故に奥行きがゼロとなってしまっていますので、少しアングルをあげてみてはいかがでしょう?アイレベルもしくは少し上くらい。そうすると奥行きの町並みが写ってきてより説明がつくかなぁ、と感じました。

そしてこの少女は歓楽街でなぜこのポーズなんでしょう?思い出してみても思い出せないなぁ、という違和感を感じます。こういう場所は、ただ「ストンと立つ」という感じで存在感を出してもらうほうが、印象深くなると思います。次に期待します!門前払い

6月の挑戦者その6:にたばるさん

「驟雨前」
暑いから休憩に座ってる。
湿気がここも増してきていて。
一雨降りそうな。

にたばる
滋賀県在住、男性。梅雨の時期なので、タオルも忘れずにカメラと一緒にもっていく。PENTAX K-1とsmc Takumar 50mmF1.4で撮影しています。

 

師範の判定結果は・・・

もう一歩!

藤里 一郎師範からの添削コメント

 

今回もしっかり寄りましたねー。ちょっとモデルさんが外国人のような雰囲気もあり、洋画の一場面のような印象をもちました。タイトルの「驟雨前」もイメージをしやすくとても良いです。

背景のボケのブラインドかな?と感じさせるところも外の音が聞こえてきそうな感じで秀逸。

そして一番の褒めポイントはピント位置。通常は手前の目に合わせましょうという「妙なセオリー」を外して、画面センターの目にビシッときてます。これが説得力を増すことになるのですが、やはりこうした場合には向かって右側の分量が多い。彼女の左目の目尻くらいまで切って、ブラインドっぽいものを少し多めに入れるとよりよかったなぁ、と感じました。

あと、虫歯ポーズもちょっと窮屈。もう少し軽く頬杖ついてもらえると見る者の妄想が膨らむかな、と。視線もタイトルに沿って外に意識をしてみてもよかったかもですねー、とても惜しい!免許中伝

 

ツシマ ユウジロウさん、にたばるさんには「免許中伝ミニ木札」をお贈りします!
こまさんには「門前払い ミニ木札」をお贈りします!

記念品は8月上旬にお届け予定ですので、しばしお待ちくださいませ。

 

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