8月のお題は…『引きのポートレイト

藤里 一郎師範(女性ポートレイト道場)

なんとなく寄ることができるようになると、どうしても画が一辺倒になってしまい、だんだんと引きが撮れなくなってくると言う現象に陥る人も少なくない。それは一体なぜだろうか…。やはり女の子に由来することが多い気がしている。どうしてもカワイイ顔を撮りたい!ということで近寄る場合が多いのだ。そして、そのワンパターンにハマり、抜け出せなくなる。抜け出したいけどいろいろ忘れてしまっている、というパターンだ。引きは、まず「景色として成立しているか」を念頭に画の中にモデルさんを配置するというやり方。そして他の情報をいくつか入れてみるのも良い。ボケさせ過ぎないというのも重要なポイント。音だったり声だったりを感じさせるモノも入れてみよう。すると臨場感もアップするというもの。ただし、モデルさんがちゃんと認識出来ることが重要。だれでも良かったんでしょ?なんてモデルさんが思ってしまったらもう、土下座ですよ。しっかりモデルさんを見て写し込んでみよう。押忍!

照れや遠慮の時期を抜け、モデルさんにグッと寄ることができるようになると、今度は引きの画がうまく撮れなくなるあの現象…。

※クリックで写真を大きく表示できます

藤里一郎 師範からの8月のお題は『引きのポートレイト』でした。
このお題に投稿いただいた中から師範が選んだ作品を、添削コメントを添えてご紹介します。

8月の挑戦者その4:にたばるさん(その2)

「小さな避暑地」
ここまで熱いと、少しの晴れ間が体にきつくて。
彼女の傘が小さな避暑地みたいで。
傘のおかげか。
晴れ間を嫌がって影だけを歩く僕を、彼女は止まって眺めている。

にたばる
滋賀県在住、男性。熱さ、異常です。PENTAX K-1とsmc PENTAX-FA 31mm F1.8AL Limitedで撮影。

 

師範の判定結果は・・・

残念ながら・・・

藤里 一郎師範からの添削コメント

 

にたばるさん、2枚目。ほんの少しキュンとしました。

ただ何かが弱い。圧倒的になにかが足りない。というのは全てが少しずつ噛み合ってないのかもしれません。そのズレが最終的に大きな違和感となっているのかも。

まず、だらんと下がったリュック、これが無ければもっとスタイルが良く見えたかと思います。そして彼女の止まっている感が少し足りない感じがします。止まるということは完全に足が揃うことかな?とイメージします。膝が入っているので動き出しそうな感じも。コンセプトとしぐさ、この辺りをもう少し意識してみてください。

画としてはシンメトリーなので見やすいのですが、奥にあるクルマが勿体なかったですね。しかしこの場所でクルマが無いのは奇跡でしょうし、それよりこっちを見ている男性の存在感がダメ。隅々までご配慮を。門前払い!

8月の挑戦者その5:tatsuya.bmpさん

自然にふんわりした感じで撮影してみました。

tatsuya.bmp
大阪府在住、男性。COLORFULな世界を表現したい休日フォトグラファーですPENTAX KPとHD PENTAX-DA 70mmF2.4 Limitedで撮影。

師範の判定結果は・・・

残念ながら・・・

藤里 一郎師範からの添削コメント

 

良く聞くふんわりした感じとはどういう感じなのでしょう。コントラストが低く、ピントも甘く、露出明るめのぼーっとした写真のこと?だとするとこの作品はふんわりでは無いですね。モデルさんはそういうイメージでしょうけど。

ただ、とってもカワイイのでもう少し衣装を考えた方が良いかもです。基本はモデルさんが好きなモノを着てきてもらうのがベターかと思いますが撮り手のイメージもあるでしょうからそこは話合う、もしくは衣装を買って、着てもらうということも必要になりますね。そして、ふんわり撮りたいのであれば、グリーンは避けた方が良いかも。これ飛ばないんですよ、随分と明るくしても。となると軽やかなイメージでは無くなってしまいますので要注意です。

しかし表情はとってもカワイイ。自然な笑顔ですね!寄りたかったところを、頑張って引いてみたのにはエールを送ります。後ろでボケているビルの赤と黄色の看板がなかったら、もっと彼女の素敵な笑顔に眼が行ったことでしょう。門前払い!

8月の挑戦者その6:にたばるさん(その3)

「いりぐち、前」どこいこうか?
どこかにいくって、きまったわけじゃないから

にたばる
滋賀県在住、男性。もうすぐ道場が終わってしまうのが寂しいです。PENTAX K-1とCarl Zeiss Distagon T* 35mmF2 ZKで撮影。

師範の判定結果は・・・

もう一歩!

藤里 一郎師範からの添削コメント

 

にたばるさん、3枚目。これはねぇ・・・好きですよ。このごっちゃごちゃ感。直線と色、鉄と草。文字。排除せずに混在させたのは、チカラがある証拠です。

電車を待った感じもあるし、画造りにこだわりを感じます。モデルさん、今回2回目の登場かな?Tシャツにデニム、サンダル。これも好みです。が、トートバッグとカゴバッグ、両方は無かったかなー。にたばるさん、トートは持ってあげてください。

草を踏んでいないところ、モデルさんとにたばるさんの優しさを感じられますし、表情のアンニュイさも良いと思います。それも相まって踏み切りの音と電車の音、聞こえて来ますから。免許中伝!

にたばるさんには「免許中伝ミニ木札」、にたばるさん、tatsuya.bmpさんには「門前払いミニ木札」をお贈りします!

記念品は10月上旬にお届け予定ですので、しばしお待ちくださいませ。

 

その他の投稿作品をご紹介

最後に、8月のお題の投稿作品の一部をご紹介させていただきます。
こちらは師範の評価とは関係なく、今後挑戦される方に参考にしていただけるよう編集部にて選んで掲載しております。

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以降のお題へのご投稿もお待ちしています!

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