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2020.06.08 | おうちで楽しむPENTAX , エッセイ

被写体のことをよく知ろう(小林 義明)

カメラの性能が良くなったおかげで、何も写っていないということはなくなった。 でも、いざ撮影をしようと思うと、いろいろな疑問が湧いてくる。なかでも第一に浮かぶのが どこで被写体を見ることができるの? どうやったら被写体に会えるの? どの時間帯がいいの?   などなど、被写体に関する情報が欲しいというものが多いのではないだろうか。 写真は現場に行かなければ何も撮ることはできない。 だからこそ、被写体に出会うことが第一だ。 いまでは写真雑誌やインターネットでいろいろな情報が氾濫しているので、この被写体を撮りたいと思ったら、どの場所なのかはネットで調べてみると出てくることも多い。手始めにそんなところに行って撮ってみるのもいいだろう。でも、そのような写真は多くの人が撮影しているだけによく見る写真になりがち。コンテストにもたくさんの人が同じような写真を応募してくるので、よほど上手く撮らなければ入選も難しい。 そんな撮り方から一歩レベルアップするためには、被写体のことをよく知ることが必要だ。 被写体のことを知るといっても、どこに行けばいいとかいつの時期がいいというものではなく、本当の意味で被写体のことを学ぶことが大切。 言い換えると、どれだけその被写体が好きなのか、ということだ。 満開のカタクリを期待して撮影に出かけたのだが、ちょっとはやすぎたようでカタクリは思い通りには咲いていなかった。手前がまばらで面白くないので、木の影をアクセントにしてまだ葉の広がっていない森の雰囲気が伝わるように撮影してみた。 PENTAX K-1 + HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR 絞り優先AE 絞り:F11 シャッタースピード: 1/250秒 マイナス0.3EV ホワイトバランス:太陽光 別の趣味について考えてみてみよう。たとえば好きなミュージシャンがいるとすると、はじめはその人の曲を聞いているだけかもしれないが、本当のお気に入りであればそのミュージシャンがどんな人か、どんなアルバムを出しているか、その音楽が生まれてくる背景にはどんな音楽があったのか、どんな楽器を使っているかなど、そのミュージシャンについての興味は尽きることがないのではないだろうか。そのミュージシャンが好きだったという他のミュージシャンを聞いてみるとまたお気に入りが増えて、どんどん興味も広がって行くというのもよくあることだ。 写真を撮るときも同じで、自分が撮りたいと思う被写体があれば、表面的な情報だけで撮影に臨むのではなく、その被写体について学ぶことが必要だと思う。たくさんのプロカメラマンは撮影において技術が優れているだけではなく、その被写体においての知識も専門化レベルの人が多い。プロだから必要に迫られて勉強するというよりも、被写体が好きだから自主的にいろいろなことを学び、結果としてそのような専門的な知識も身についてしまったという人が多い。だからこそ、被写体を大切に思えるし独自の視点ですばらしい作品を撮ることができるのだ。 広い風景はあまり撮れないと割り切って、視点を小さなものに向けてみた。アズマイチゲを覗きこんでみると、そこにはテントウムシのような昆虫がいた。調べてみたらヤナギハムシというらしい。ハムシはそれぞれの植物ごとに種類があるらしく、また興味が広がった。 PENTAX K-1 + smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR 絞り優先AE 絞り:F7.1 シャッタースピード: 1/320秒 感度:ISO800 プラス0.7EV ホワイトバランス:太陽光 情報に頼った場合、一般的には撮影場所やどんな時間がいいのかという程度の情報だけで撮影している人が多いと思う。たしかに、条件が揃えば見た目にきれいな写真を撮影することはできるだろう。 でも、条件が揃わなかったときはどうする? たいていの人は「今日はダメだったねぇ〜〜」と撮影を諦めてしまうことが多いのでは。 わざわざ出かけて行ったのに、もったいない。 どうしてそうなってしまうのかというと、表面的な情報でしか被写体を見ていないからだ。たとえばひとつの自然風景は、さまざまな要素によって形作られている。そこには山があったり川があったり、そのまわりにはたくさんの木があり、森があればそこにはたくさんの生き物が住んでいる。足下には草花があり、空を見上げれば雲が漂っている。 思っていた風景がダメならば、森を見るとか小鳥の姿を探してみるとか、視点を変えてものを見ることができれば、たくさんの被写体が見つかるようになる。そのためには、いろいろな景色を構成している自然や地理、歴史などにたいしての興味を持つことが不可欠。自然公園的な場所であれば、ビジターセンターではその場所のことを詳しく解説した展示が行われていることも多い。撮影する前にそのようなことも一通り頭に入れておけると視野が広がる。 人間の視野は、興味のないものは見えていても意識が向かないのだ。   そこで、よく撮影に行く場所やこれから出かけてみたい場所のことを、ちょっと調べてみよう。その調べるキーワードは何でも構わない。まずはあなたの興味があることから調べ始め、何かひとつの新しい興味が繋がると、そこからどんどんいろいろなものごとへと興味が広がって行く。その場所を舞台とした小説を読んでみたり映画を見たりするのもいい刺激が得られるはずだ。 始めに調べてみたいと思ったことは、あなたの興味であり個性でもあるから、みんなと一緒である必要はない。それは写真の個性としても表れてくるのだ。 調べていくと、「こんなシーンを撮ってみたい」とか「今までこんなことを知らなかった」と思うことが出てくるはず。そのような興味が増えていくことで、撮影に出たときにいろいろなところに目が行くようになっていく。あなたの世界はどんどん広がっていく。 自分の写真の世界を広げる第一歩として、被写体のことを知ってみよう。   少し移動すると森の外れではエゾノリュウキンカが咲いていた。水辺に咲く花なので、背景には水の流れを感じられるように撮影してみた。この時期だったら他の花は何が咲いているか、知っているか知らないかでも撮影できるものは違ってくる。 PENTAX K-1 + smc PENTAX-D FA MACRO 100mmF2.8 WR 絞り優先AE 絞り:F5 シャッタースピード: 1/200秒 感度:ISO200 プラス1EV ホワイトバランス:太陽光

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2020.06.06 | おうちで楽しむPENTAX , エッセイ

イメージトレーニングをしよう その2(小林 義明)

前回はカメラの操作を身につけるためのイメージトレーニングを紹介した。しっかり続けていけば、撮影現場でも格段に素早くカメラを扱うことができるようになるはずだ。続いて今回は、カメラを使わないでできるイメージトレーニングを紹介してみたい。 まず紹介したいのは、目の前にあるものを撮影するつもりで見るトレーニング。視界に入ってきたものを写真に撮るとしたらどうするか、カメラを持っているつもりでイメージしてみよう。 まず考えるのは構図だろうか。見ているもの(被写体)をどのくらいの大きさで見せるか、そのまわりや背景にはどんなものがあるのか、それをどこまで入れるか。自分の位置(カメラポジション)はどこからがいいのか、余分なものは見えていないだろうかなど、いろいろチェックすることがある。 ポイントとしては、被写体となるものと自分の視線を結ぶ直線上にあるものが被写体の背景になることを意識して、ものを見ることだろう。 小さなイトトンボを撮影していたときの一連のカット。背景が違っているのが分かると思うが、どのようにカメラポジションを移動しているか、写真を見ながらイメージできるだろうか? 左上)まずイトトンボに近づいて、すっきりした背景で撮影。ただすっきりしすぎてもの足りない。 右上)ちょっと引いて背景に他の木を入れてみた。奥行きは出ているけど、まっすぐすぎてちょっとつまらない。 左下)少しアングルを下げて後ろの木がY字に枝割れしているところを入れると、玉ボケが現れて変化が出た。 右下)また近づいて翅が暗く見える後ろの幹と重なるようにした。羽根の透明感も出てきて、イメージに近くなった。   同時にカメラを操作しているつもりで、絞りをどうするか、シャッター速度はどのくらいがいいのかなんかも考えてみたいよね。もっとカメラの扱いに慣れている人なら、このシーンだったらどのレンズ(画角)がいいのかとか、イメージできることはたくさんある。 これら一連のイメージトレーニングをするだけでも、実際に撮影で構図をまとめる力が格段に上がるはず。とくに初心者は被写体しか見ていなくて、結果的に構図がまとめられないということがあるので、被写体だけでなくそのまわりがどんな様子なのかを確認して、どこまで画面に入れるかということを考えてみるといいだろう。カメラがあるとファインダーを覗いているためにファインダー枠の外には意識が向かなくなってしまうことが多いが、肉眼でファインダーで見えている範囲以外もきちんと確認するという練習にもなる。 身近な景色でもイメージトレーニングはできる。ここでは空を見上げたときに、雲がどの位置でシャッターを切るかというイメージの例となる。左側では雲がいちばん高いカラマツと重なっているため、カラマツの姿がイマイチ目立たない。でも、ちょっと雲が流れて右側の状態になるとカラマツの存在感がグンと強くなる。このようなちょっとした違いをいつもイメージすることで、写真の表現力は向上する。   また、いい景色が見つかったら風景的に見るのもいいけれど、ここにこんなふうにモデルを立たせてみようとか、この場所に合う衣装やポーズはどんなのがいいだろうとか、イメージできることはたくさんある。人物を撮るプロカメラマンは、職業病的に常日頃からこんなことを考えているはず。だから仕事の依頼があったときに、すぐに対応できるのだよね。ただ、あまり妄想を膨らませて人が多いところでムフフなんて顔をしていると、危ない人と間違えられるので気をつけよう。 身近なところを日頃からイメージトレーニングしながら見ていると、いろいろな気づきもあってわざわざ遠くへ出かけなくても撮影できるようにもなっていくはずだ。 同じようなトレーニングでやっておいて欲しいのが、光を読む練習だ。 写真を撮るうえでとても大事なのは光を読むこと。被写体も重要だけれど、光次第で写真の印象が大きく変わる。自分の伝えたいイメージに合った光で撮影できなければ、どんなにいい被写体でもその魅力を最大限に伝えることはできないだろう。いま私が担当しているペンタックス道場でも、光の読み方がイメージに合っていないという写真を見かける。そのときしか撮れないからという理由もあるかもしれないけれど、もっと光に敏感になって光を選ぶことができないと作品は完成しない。 それには日頃から光を意識すること。きれいだなと感じた景色があれば、どんなふうに光が当たっているか確認しておこう。単純に順光とか逆光ということだけではなく、どの部分に当たっているか、影がどんなふうに落ちているのか、明暗のコントラストはどうなのかといったことを確認してみる。野外だったらしばらく同じところで見ていると太陽が動いて光の当たり方も変わる。雲が流れていれば光が当たったりかげったりして光線状態が変わる。このようなときにどう光が変わるのかを見ておこう。 興味があるものが目の前にあるんだけど、どうもきれいに見えないっていうときも、光が違えば魅力的に見えて来る可能性もある。ここにどんな光が当たればいいのだろうってことを考えてみるのもいいと思う。 そして、撮り慣れている人なら、写真としてカメラを通して写すとどんな明暗の具合に写るのかとか、露出はどうコントロールするのがいいのか、といったこともイメージしてみよう。   ここでは光の当たり方を見てみる。左側はヤマユリに逆光気味に光が当たっている。逆光は透過光できれいに見えるのだけれど、冷静に見ると花びらの凹凸によって影がたくさん出ているのが分かるだろう。影の部分は暗く写り、花のイメージは重く暗くなってしまう。肉眼で見るよりも影の部分が暗く写りやすいので、注意が必要な光線状態だ。 右側のヤマユリはほぼ日影に咲いているもの。メリハリはないが花びらが均一に明るく写り、イメージも明るくなる。撮影時には適度にプラス補正をしてやる必要はあるが、白トビもしにくく撮影しやすいとも言える。こういった光の違いを読めるように練習しよう。   これらのイメージトレーニングはちょっと意識することで、いつでもどこでもできるものだ。この経験が実際の撮影ですごく役に立つ。 というよりも、私はいつもシャッターを押す前にこれ以上のことを瞬時に判断してファインダーを覗いている。写真を撮り慣れている人って、被写体をみつけてからカメラを構えるまで、すごく速いよね。それは今回のイメージトレーニングと同じことを何度も繰り返していることや、実際の経験を重ねていくことで、判断する速度が速くなっていくから。 現場にいても、ただボーッと周りの景色を見ているのではなく、いろいろ気になるところを見ながらこうやって撮ろうとか、光が変わったらこの構図で撮ろうなどずっと考えているのだよね。 だから、今回のイメージトレーニングは当たり前にできるようにならないと、思い通りの写真は撮れないと思っていいだろう。 スポーツ選手は試合の前に自分が最高のパフォーマンスを発揮できるようにイメージトレーニングをするという。より良い作品を撮るためには必須のトレーニングとも言えるだろう。 ぜひ、実践してみて欲しい。

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2019.12.10 | インターバル撮影

設定を理解して、インターバル撮影を使いこなそう(ジョニー)

こんにちは、ジョニーです。 インターバル撮影、ご利用いただいていますか? 設定が複雑であきらめていませんか?(そのようなユーザーの方がいたら本当にすいません><) 今回は使いこなすことでいろいろなことが可能なPENTAXの「インターバル撮影」について、お伝えしていきたいと思います。 インターバル撮影とは? 「インターバル撮影」とは、撮影の間隔(インターバル)と撮影回数を事前に指定することで、「自動的」に「決まった間隔」で「決まった回数」の撮影を繰り返すことができる機能です。 インターバル撮影で何ができる? まず始めに作例を見ていただくのがわかりやすいと思います。 なんかこういう写真、見たことがあるぞ、と思ってもらえれば大丈夫です。ここから少しずつ、インターバル撮影の機能について説明していきましょう。 まず、インターバル撮影として、大きく4種類の機能を搭載しています。   インターバル撮影:定期的に1枚の写真を撮影する機能 インターバル撮影は1枚1枚で完結した写真を撮影します。同じ場所で定期的に写真を撮影する定点撮影、写真をつなぎ合わせて1つの動画にするタイムラプス動画の素材の撮影などで利用されます。 上の写真はそれぞれがインターバル撮影1回の撮影結果です。   インターバル合成:定期的に1枚の写真を撮影し、合成する機能 上のインターバル撮影の写真は、それぞれ雷が1本ずつ写っていますが、インターバル合成は撮影ごとに写真を合成します。 インターバル撮影の写真が撮影ごとに合成され、その結果、左側の雷が三又になりました。この写真は「合成方法」を「比較明」にしています。 ※比較明=2枚の写真を比較して、明るい部分を合成する機能   インターバル動画:定期的に1枚の写真を撮影し、つなぎ合わせて1つの動画にする機能 インターバル動画は静止画を複数回撮影して、カメラ内でタイムラプス動画を作成する機能です。保存形式はJPEGやRAWではなく、動画ファイルで保存されます。インターバル撮影の画像を動画ファイルにできる、と覚えていただければ大丈夫です。 〔インターバル動画作例〕   スターストリーム:定期的に1枚の写真を撮影して合成し、つなぎ合わせて1つの動画にする機能 スターストリームは、インターバル動画同様に、静止画を複数回撮影して、撮影した画像を合成し、1つの動画にする機能です。インターバル合成の写真を動画にする、と覚えていただければ大丈夫です。 〔スターストリーム作例〕 4種類のインターバル撮影について、イメージできましたか?次に、インターバル撮影の設定について詳しく見ていきましょう。 インターバル撮影の設定 ドライブモードの詳細設定画面とカスタムファンクションの2か所にインターバル撮影の設定項目があります。 各機種で対応している項目については、以下の表を参考にしてください。 〔ドライブモードの詳細設定画面〕 ※第1群のカメラはメニュー画面のインターバル撮影から設定できます ・撮影間隔 撮影の間隔を設定することになりますが、これが一番の難所です。 カスタムファンクションも関係してくるので、後でまとめて詳しく説明しましょう。   ・撮影回数 撮影する回数を設定します。 2000回設定でシャッター速度が4秒の場合、8000秒=約2時間10分の撮影が可能になります。(実際はカメラの撮影処理時間等が含まれるので、撮影にかかる時間はもう少し長くなります)   ・開始トリガー 1回目の撮影を開始するタイミングを設定します。 「即時」は、シャッターボタンで撮影を開始します。 「セルフタイマー(12秒)」、「セルフタイマー(2秒)」、「リモコン」、「リモコン(3秒)」は、通常のドライブモードと同じ動きで撮影を開始します。 シャッターボタンを押した際の操作ブレが1回目に影響しないように、レリーズケーブルがない場合はセルフタイマーやリモコンの併用がおすすめです。 「時刻指定」は、撮影を開始する時刻を指定して、撮影を開始する機能です。 「開始トリガー」を「時刻指定」に設定して、「撮影開始時刻」で開始したい時刻を設定した後、シャッターボタンを押してください。(シャッターボタンを押さずに待っていても撮影は始まりません)   ・撮影開始時刻 「開始トリガー」が「時刻指定」の場合の、撮影を開始する時刻を設定します。 0時から23時59分まで、1分単位で設定が可能です。 夜眠い時でも時刻指定に設定しておけば、勝手に撮影を開始してくれるので、早寝早起きの私には強い味方です。   ◆カスタムファンクション ・インターバル撮影の動作 インターバル撮影の間隔が、何を起点とするか、を設定します。 「撮影間隔」、「撮影待機時間」から選択が可能です。 ドライブモード詳細設定で書いた「撮影間隔」を含めて一番の難所ですので、こちらも後でまとめて詳しく説明します。   ・インターバル撮影中のAF 各撮影のタイミングでオートフォーカスするか、オートフォーカスしないか、を設定します。 選択肢は「フォーカスロックする」、「フォーカスロックしない」から選択が可能です。 撮影する被写体によって選択していただくのが良いと思います。 例えば、月食や雷を撮影する場合は、各撮影タイミングでのオートフォーカスは不要なので、「フォーカスロックする」に設定します。 「フォーカスロックする」に設定した場合でも、1回目だけはオートフォーカスが行われます。 カタツムリが動く様子など、動く被写体を撮影する場合は、各撮影タイミングでオートフォーカスしてピントを合わせたいので、「フォーカスロックしない」に設定を変更して使用してください。 ただし、「フォーカスロックしない」に設定した場合は、オートフォーカスを行う設定の場合はピントが合わない場合など、撮影間隔がずれ込む可能性があります。 インターバル撮影で撮影するようなシーンにおいては、オートフォーカスが不要なシーンが多い、ということで初期設定は「フォーカスロックする」になっています。 1回目からオートフォーカスが不要の場合は、カメラのフォーカスモード切替レバーをMFにして使用してください。 インターバル撮影、一番の難所を理解する いよいよ、ここからが本番です。 おそらくインターバル撮影が思った通りにできなかった経験のあるほとんどの方が、これを読むことで解決していただけると思います。   ◆「撮影間隔」の動作 「撮影間隔」は、定点撮影などを目的とした動作で、撮影を開始するタイミングを重視しています。 第1群、第2群のカメラはこちらの動作しか搭載されていません。 上の図で示しているのは「撮影間隔」と「撮影回数」の2項目ですが、実際の撮影では、ここに「シャッター速度」も関わってきます。 「撮影間隔」と「シャッター速度」の設定が正しいと、設定した撮影回数が正しく撮影されますが、この設定を間違えると、設定した撮影回数が撮影されずに終了してしまうことになります。 シャッター速度も含めて動作を見て行きましょう。   「撮影間隔」より「シャッター速度」が短い場合、次の撮影タイミングが来る前に、前の撮影が完了しています。 図のケースでは、2回目の撮影タイミングが来ているときに、1回目の撮影は既に完了しているので、2回目の撮影は正常に行われます。     「撮影間隔」より「シャッター速度」が長い場合、次の撮影タイミングが来ているのに、前の撮影が完了していません。 図のケースでは、2回目の撮影タイミングが来ているときに、まだ1回目の撮影が完了しておらず、撮影が開始できなかった2回目はパスされてしまいます。 そして、4回目、6回目、8回目、10回目も同様にパスされてしまいます。 ここが最初のつまづきポイントです。 撮影者が等間隔でシャッターボタンを押す動作、と考えてもらえれば良いと思いますが、カメラがすでに撮影中だった場合、次にシャッターボタンを押しても無反応になります。     では、「撮影間隔」と「シャッター速度」が同じ場合はどうなるのか?といいますと、ほとんどの場合、撮影はパスされてしまいます。 ここが次のつまづきポイントとなります。 カメラの制御の話になってしまうのですが、フィルム時代からの慣習で、設定時に表示しているシャッター速度と、実際のシャッター速度の制御値にちょっとした誤差を持っています。 例えば、シャッター速度を1/30秒に設定した場合は実際は1/32秒で制御しており、シャッター速度を30秒に設定した場合は実際は32秒で制御しています。(この話は別の機会でお話します。) 「撮影間隔」を設定してインターバル撮影する場合は、「撮影間隔」より若干短く、余裕を持たせた「シャッター速度」を設定してから撮影しましょう。(若干ってどれくらいだ、というのがまた難しいところですが…)   ◆「撮影待機時間」の動作 「撮影待機時間」は、設定した撮影回数分の撮影を漏れなく行うことを重視しています。 そのうえで、撮影と撮影の間を極力詰めることで、星の光跡がつながるようにすることを目的としています。 「撮影間隔」と同様に、図を見ながら理解して行きましょう。 まずは、「撮影待機時間」より「シャッター速度」が短い場合の動きです。 「撮影待機時間」は、撮影が終了してから、次の撮影を開始するまでの待機時間を示します。 図のケースでは、1回目の撮影が終了した時点から「撮影待機時間」で設定した4秒の間、カメラは何もせず次の撮影まで待機します。 4秒経過後に2回目の撮影が行われます。 これを撮影回数分繰り返すのが「撮影待機時間」の動作です。     つぎに、「撮影待機時間」より「シャッター速度」が長い場合の動きです。 変わっているのは、撮影1回目の開始から終了までの長さだけということが分かると思います。 どんなに長いシャッター速度を設定した場合でも、撮影回数を減らすことなく、撮影を行うことができます。 ただし、40秒の間に10回の撮影開始を行っていた「撮影間隔」の動作と違い、「撮影待機時間」の動作では、4回目終了の時点で36秒に到達しています。 おなじ4秒の設定でも、「撮影間隔」と「撮影待機時間」ではこれだけ撮影時間に違いが出てきます。     「撮影待機時間」の設定には、待機時間を数値で設定する以外に、「最短」も選択できるようになっています。 インターバル撮影の撮影時に限られた時間内でできるだけ撮影回数を増やしたい場合や、インターバル合成で星の軌跡が途切れることなくつなげたい場合は、撮影と撮影の間は短ければ短いほど嬉しいので、「撮影待機時間」は「最短」に設定するようにしましょう。 画像処理が必要な場合は、処理が完了して、カメラが自由に動けるようになってから次の撮影を開始するので、バッファが詰まることなく、電池残量がなくなるか、設定した撮影回数の撮影が完了するか、カードの空き容量がなくなるまで、撮影を続けることが可能です。 作例と設定の例 シャッター速度 1/60秒 インターバル撮影の動作 撮影待機時間 撮影待機時間 2分30秒 合成方法 比較明   シャッター速度 1/5秒 インターバル撮影の動作 撮影待機時間 撮影待機時間 3分 合成方法 比較明   シャッター速度 30秒 インターバル撮影の動作 撮影間隔 撮影間隔 33秒 合成方法 比較明   シャッター速度 1/1000秒 インターバル撮影の動作 撮影待機時間 撮影待機時間 2分30秒 合成方法 比較明   シャッター速度 0.5秒 インターバル撮影の動作 撮影待機時間 ※GRIIIのため、厳密には設定なし 撮影待機時間 最短 合成方法 比較明 露出モードやホワイトバランスの設定 ◆露出モード インターバル撮影中も、露出モードを自動露出(AE)に設定している場合には、撮影毎に露出制御が行われます。例えば日の出のように徐々に明るくなる景色をインターバル撮影する場合には、マニュアル露出ではそのうち露出オーバーとなってしまいます。被写体の明るさが変わる場合には自動露出(AE)の露出モードを選択しましょう。 ◆ホワイトバランス インターバル撮影を行った画像を合成、タイムラプス素材として利用される場合には、ホワイトバランスを「AWB」「CTE」等の自動設定ではなく固定値のものに設定していただくと、撮影ごとの色味のばらつきが防げます。そのうえで、カスタムファンクションの「WBの光源調整範囲」を「固定」にすることをお勧めします。 番外編(もっと撮影の間隔を詰めるには) 「撮影待機時間」の説明で「最短」が設定できることについて触れましたが、撮影と撮影の間をもっと短くできる社内PENTAXIANの使いこなし方法を最後にご紹介します。 星の軌跡の撮影を例にしましょう。 ※注)本使用方法により、カメラが故障することはありませんが、「インターバル合成」の「途中経過保存」はご利用いただけません。意図しない急な露出の変化により撮影が失敗する可能性があります。撮影に失敗しても一切の責任を負いかねますので、試される場合はご自身の責任においてご利用お願いします。 まず、ケーブルスイッチ(CS-205/CS-310)をご用意ください。 ケーブルスイッチには、カメラのシャッターボタンを押し続けいる状態を再現できるロック機能が搭載されています。 次にカメラのドライブモードを「多重露出連続撮影」に設定し、詳細設定画面で合成方法を「比較明」に設定します。 シャッター速度は1秒~4秒程度に設定すれば良いでしょう。もっと長くても大丈夫です。あとは、ケーブルスイッチのロック機構を使用して、連続撮影を行うだけです。 〔実際の作例がこちら〕 拡大して比較しなければ、差がわかりにくいかもしれませんが、PENTAX KPにHD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AWを装着し、焦点距離11mm(35ミリ判換算:17mm相当)で撮影した場合に光跡がこれくらいつながります。   以上、PENTAXのインターバル撮影について説明してきました。 分かりにくい部分もあったと思いますが、ここまで読んでいただいた方には是非インターバル撮影を使いこなせるようになって、撮影を楽しんでいただければと思います。

   
 
 

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