こんにちは、ジョニーです。

明日、5月26日は皆既月食ですね。今回の皆既月食は約3年ぶりだそうです。2018年に前回の皆既月食をPENTAX KPで撮影したことを思い出したのでその際の設定例を参考にお伝えしようと思います。

月食は家から月が見えるなら特別なことをせずに撮影ができるのでコロナ禍でも気兼ねなく撮影できると思います。

肝心の天気予報は午後から曇りになる地域が多そうですが、晴れるように祈りましょう!

構図を考える

構図に関しては主に2パターンになると思います。どちらのパターンで撮影したいか想定しましょう。
もちろん、撮影途中で切替えることも可能です。USERモードに両方の設定を作っておくのもいいかもしれませんね。

左の写真はインターバル合成を使用して1枚の中に月が欠けていく様子を撮影しています。1枚の中に時間経過での変化をまとめたい場合はインターバル合成がおすすめです。

右の写真は1ショットでできるだけ大きく撮影して、再生機能でトリミングを行っています。

もっと想像力のある方なら違った写真を撮影できるのかもしれませんが、今回はこの2つのパターンの設定について説明していきます。

共通して有効な設定

どちらのパターンで撮影する場合でもしっかりとした三脚に固定することが重要です。
三脚がない場合や利用できない場合、窓枠や地面に置くことで固定することが出来ますが、カメラを落とさないように注意してください。

1コマ目がぶれないようにセルフタイマーや赤外線リモコン、レリーズ用ケーブルスイッチを利用して1枚目の撮影がぶれないようにしましょう。

フォーカスはオートフォーカスを使用してもいいですが、最終的にはライブビュー拡大を使用してマニュアルフォーカスを行い、ピントが合っていることをしっかり確認しましょう。

月の満ち欠けを撮影したい場合

カメラ KP
焦点距離 [レンズ] 108mm [HD PENTAX-DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR RE]
露出モード マニュアル露出
シャッター速度 1/60秒
絞り値 F10
ISO感度 100
ドライブモード インターバル合成 + セルフタイマー(2秒)
合成方法 比較明
インターバル撮影の間隔 2分30秒
インターバル撮影中のAF フォーカスロックする

 

月が欠けていく様子を撮影した際の設定例です。

なぜ絞り値がF10なのかよくわかりません(笑)。F6.3~F8にしてシャッター速度をもう少し早くしても良い気がするのですが、3年前の私に聞いてみたいです。

皆さんの住んでいる地域の明るさにも影響を受けるので、シャッター速度、絞り値、ISO感度は上記の数値を参考にして、最終的には本番前にテスト撮影を行って調整してください。

インターバル撮影の間隔が2分30秒くらいですと月が重ならないぎりぎりになっていますが、これが月が欠け始める前だと重なってしまいます。次の月食中の撮影では調整して3分間隔にしました。

また、この写真を撮影したときは馬鹿正直に電子水準器を見て水平を取りましたが、月食撮影においては水平を気にしないでいいと思います。画角全体を使えるようにグリッド線の黄金分割に表示される斜め線を使用して軌跡の予測をするといいかもしれません。

 

カメラ KP
焦点距離 [レンズ] 108mm [HD PENTAX-DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR RE]
露出モード マニュアル露出
シャッター速度 1/5秒
絞り値 F6.3
ISO感度 4000
ドライブモード インターバル合成 + セルフタイマー(2秒)
合成方法 比較明
インターバル撮影の間隔 3分
インターバル撮影中のAF フォーカスロックする

 

次は月食中の写真です。みたらし団子みたいですね。

月の満ち欠けはありませんが月食の時間経過を撮影できます。月食中は輝度が暗くなるため、シャッター速度を1/5秒、絞りを解放のF6.3、ISO感度を4000に変更しています。

インターバル撮影の間隔も3分に変更しているため、先ほどの写真よりも月と月の間隔が空いているのが分かると思います。

1ショットでできるだけ大きく撮影したい場合

カメラ KP
焦点距離 [レンズ] 300mm [HD PENTAX-DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR RE]
露出モード マニュアル露出
シャッター速度 1/5秒
絞り値 F6.3
ISO感度 4000
ドライブモード 1コマ撮影 + セルフタイマー(2秒)

 

1ショットでできるだけ大きく撮影した際の設定例です。といってもレンズの焦点距離が変わるくらいで露出値は月食中のインターバル合成と変わっていません。

本当ならば撮影時に画角一杯の写真が撮影できるのが理想ですが、私の手元にあるレンズではHD PENTAX-DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR REが一番の望遠レンズだったため、300mmでの撮影(35mm換算450mm)で撮影しています。トリミング前だと画角に対してあまり大きく撮影できませんね。

でも、撮影後に再生機能のトリミングを使用して一番小さいサイズのXSサイズ(1920×1280)でトリミングすると下の画像くらいのサイズになります。画像サイズが1920×1280はあるのでSNSにアップする分には十分なサイズが確保できると思います。

 

失敗作例と注意事項

シャッター速度が長くてぶれてしまった失敗例。左の写真はシャッター速度を4秒、右の写真がシャッター速度2秒の写真。白飛びしてしまっているのと、星の軌跡を見てもらえばわかるようにぶれてしまいました。シャッター速度を長くしすぎるのも注意が必要です。

また、インターバル合成を行う場合、撮影間隔の設定に注意してください。月が重なってしまうと月がすべてくっついてしまい、光の棒になってしまいます。

 

 

皆既月食は月が完全に欠けるまでと月食中で輝度が大きく違うので、撮影結果を確認しつつ、適正な露出に設定して撮影するように心がけましょう。
私は今年、HDR撮影にチャレンジしてみようと思います。理想は月が欠けている段階で白い月と赤い月の両方を1枚に残すこと、ですがどうなることでしょうか…