夏らしい晴れの日、ちょっと郊外に行く電車に乗ってみました。ビルの街を通り過ぎ、車窓から海が見え始めるとそろそろ終点です。終着駅の京浜急行・三崎口駅から今度はバスに乗って港まで移動します。到着した三崎の港は、マグロ目当ての人でそこそこの賑わいを見せていました。といってもこの状況下ですから、皆さんマスク姿で社会的距離を保っているようです。そんな港を「PENTAX K-3 Mark III」に新発売となった標準ズームレンズ「HD PENTAX-DA★ 16-50mmF2.8ED PLM AW」を装着して、ブラブラと撮り歩きます。今回はカスタムイメージを「風景」にしてみました。お、どうやら城ヶ島への渡し船が来たようです。せっかくなのでちょっと乗ってみましょうか。

マグロを求める人たちを横目に見ながら渡し船に乗ります。このご時世なので乗客は自分と学生4人でした。さて、岸壁を離れてほんのちょっと先にある城ヶ島に向けて出港です。乗船時間はわずか5分程度でしょうか。波に揺られながら、のちほど歩いて渡る城ヶ島大橋の雄姿をK-3 Mark IIIで捉えます。橋の向こうには房総半島が見えました。

アッという間に城ヶ島に到着しました。下船したのは自分だけでした。この辺りは岩礁が多いので、遊泳よりも素潜りやBBQを楽しむ人たちに人気です。年に数回訪れるのですが、潮だまりにいる生き物や、東京湾に入ってくる大型船を眺めるのがとても楽しいところです。今日は7月に届いていたHD PENTAX-DA★ 16-50mmF2.8ED PLM AWを試すのがうれしくて仕方がありません。さっそく歩き始めましょうか。

湘南のビーチと違い、ここは「渋め」の観光地です。若い人たちより家族連れがのんびりと海を楽しむ場所になっています。船着き場から磯へと歩を進めますが、トレランシューズ越しに地面の熱さが伝わってきました。夏本番ですね。昭和っぽい店が連なっているのがいい雰囲気です。

島の最南端へ向かう道には、土産物店や食堂が並んでいます。その一軒の看板ネコにご挨拶。その寝姿と毛並みをしっかりと写し撮ってくれました。さすがスターレンズですね。

灯台の脇を通り過ぎ、廃業したホテルの横を海へと抜けていきます。潮の香りが濃くなってきました。やはり夏は海ですねえ。

太平洋を見ながら岩礁地帯を撮り歩きます。ときおり潮が風に運ばれてきますが、防塵防滴のこのカメラとレンズならへっちゃらです。レンズに施されたSPコーティングも心強いですね。
名所・馬の背洞門をうっすらと見える房総半島とともに写し撮りました。このヌケ感が堪りませんね。

潮だまりをのぞいてサカナやカニを発見しつつ、磯を歩いて行きます。たまには磯に座り込んでボーッと海を眺めるのもいいものです。島の中ほどまで到達すると階段が現れます。そこを登るとウミウ展望台があります。文字どおりウミウが営巣する崖っぷちなのですが、ここからの眺めは格別です。どの季節に来ても爽快ですね。風にそよぐ草のディテールがもの凄いではありませんか。

展望台を過ぎて城ヶ島公園に入ります。とても美しい公園で眺めもよく、陸地の「端っこ」感が味わえるのでオススメです。どんどんと東京湾方面に歩いて再び岩礁へと進みます。ここは行き交う船を多数見ることが可能です。岩場ではアングラーがルアーをキャストしていました。

以前この磯には灯台があったのですが、撤去されて公園の高台に新設されています。ロケットのようなユニークな形で、ここのシンボル的な存在だったのでちょっと残念です。磯から旧灯台までのルートを辿って振り返ると、新しい灯台が立っているのを確認できました。逆光でも素晴らしい描写ですね。

源頼朝ゆかり岩清水「水っ垂れ」界隈を通り過ぎて、城ヶ島大橋を渡ります。日が傾きはじめ、風もだいぶ涼しくなってきました。マグロ漁が最盛期だった頃は、この三崎の街はだいぶ賑わったようです。営業していない店の看板をK-3 Mark IIIで撮りながら、当時の栄華に思いを馳せます。

K-3 Mark IIIの高感度性能もありますが 、F2.8通しと明るいHD PENTAX-DA★ 16-50mmF2.8ED PLM AWは日没後でも撮影が楽しめます。漁港に灯る照明の玉ボケが美しいですね。

この時間になるとマグロ目当ての観光客も姿を消し、港に静寂が戻ってきます。船の傍らでは漁の準備でしょうか、地元の人が何やら作業をしています。いい雰囲気ですね。
さて帰りのバスが来るまでK-3 Mark IIIとHD PENTAX-DA★ 16-50mmF2.8ED PLM AWで撮影を楽しむこととしましょうか。