気持ちよく晴れたとある日の午後、「K-3 Mark III」に往年の銘レンズ「smc PENTAX-A 50mmF1.2」を装着してペンタビしました。コースは新宿界隈から秋葉原界隈までをブラブラと歩くというものです。新宿というと猥雑なイメージを受けますが、駅から離れれば落ち着いた雰囲気の中フォトウォークを楽しめます。
まず訪れたのは「西向天神社」です。新宿駅から歌舞伎町、ゴールデン街を抜けて、明治通りを渡った静かな場所にあります。インテリジェントビルの足元に佇む雰囲気が気に入っています。
境内にはおみくじが結ばれていました。それをペンタックスで一番明るかった標準レンズ「smc PENTAX-A 50mmF1.2」で写し撮ります。絞り開放の柔らかで儚いボケ感がいいですね。ふんわりとやさしい描写が時代を感じさせます。
併設されている公園にある遊具をチョイ絞りで撮ってみました。2段ほど絞るだけでコントラストがググッとあがり、まるで現代のレンズみたいな描写になりました。「K-3 Mark III」のセンサー性能と相性はいいようですね。さまざまな味わいを楽しめそうです。
神社を出て適当にブラブラとペンタビします。カメラを肩から提げて歩くだけで旅気分です。あまりよく知らないエリアを新鮮な目で撮り進みます。古い民家や工事中の道路など街は被写体に溢れていますね。ときおり地元に根ざしたお店に立ち寄って買い食いなどを楽しみます。
都内はいたるところで再開発が進んでいて、昭和レトロな風景がどんどんと減っています。何気ない街の光景を「K-3 Mark III」で撮り歩いていきます。明るく広い光学ファインダーは、ストレートかつダイレクトにその印象を視覚にインプットしてくれるのでとても刺激的です。
街歩きの装備は軽快にしたいものです。カメラは1台、レンズも1本!バックパックを背負って両手はフリーにして、いつでも肩から(首でも可)提げたカメラに手を伸ばせるようにしましょう。そして視野を広く持ち、街の空気感を味わいながら歩くのです。そうするといろいろなものが目に飛び込んでくることでしょう。
そんな感じでブラブラ歩いているとお堀端に出ました。市ヶ谷です。ちょうど桜が満開を迎えていて、その花びらが風に乗って舞っていました。もうすぐ初夏で梅雨入りですね。
お堀には有名な釣り堀があります。電車の窓からいつも眺めている光景を反対側から見るのは新鮮ですね。ふんわりとしたオールドレンズらしい写りを出すために絞りを開けて「K-3 Mark III」のシャッターを切りました。
近ごろ人気の神楽坂です。歩行者天国になっている通りは多くの人で賑わっていました。ここらでランチを、と考えていましたが断念!どこのお店も行列していてコロナ禍がウソのような混雑ぶりだったからです。
映画館がある横道に入ってみました。ここにあるお店も並んでいては入れません。昼食難民ですね(笑)
ちょっと離れた所にあるパスタ店で空腹を満たしてから再び歩き始めます。満腹感と春の陽気とで睡魔が襲ってきます。高架下の水路にはボートが浮かんでいました。
「東京ドーム」に到着です。どうやら中ではデーゲームが行われているようです。そういえばこの中で野球を見たことがありません。ライブならあるんですけどね。高校生時代は前身の「後楽園球場」でアルバイトをしていました。開場前に試合の用意や、開門後のチケットもぎりなどをしていました。放課後に学校から駆けつけてやってたな~と思い出しました。
お隣の遊園地も賑わっていました。遊具が動くたびに歓声が響き渡ります。実は自分がはじめて雑誌の表紙を飾る写真を撮ったのもここなのです(当時は「後楽園ゆうえんち」でした)。もう30年以上前のことなのですが「アサヒグラフ」というグラフ誌でのことでした。いやあ、懐かしいなあと感慨に耽りながら「K-3 Mark III」のシャッターボタンを押しました。
お次は「神田明神」です。ここに来たらやはり甘酒を飲むことにしています。あいにく店舗内で飲むことは満席でできませんでしたが、カウンターでテイクアウト用のものを買って飲むことができましたよ。暑い日にはやっぱり冷たい甘酒ですね!
日が傾きはじめて夕方の雰囲気になってきました。秋葉原は中央通りが歩行者天国になっています。そのど真ん中を歩きながら撮影を楽しみました。この街も電気街からパソコン街、そしてサブカルの街へと変貌を遂げてきました。市場もなくなり大型量販店ができ、最近は中古カメラ店もポツポツと見かけるようになりましたね。変化し続ける街を、カメラ片手にブラブラと歩いてメモリーカードに収めていくのも大切なことかもしれません。懐かしのオールドレンズと相性のいい「K-3 Mark III」ならそれがより一層楽しめますゾ。
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