こんにちは、Yuzuです。>>前回の記事に引き続き、PENTAX K-70で撮影を愉しんできました。

今回は、スナップ編ということであいにくの天気ながら神社や旧家屋といった和の被写体を撮影してまいりました。

前回はアジサイで「色再現」を中心のお話しでしたので「階調性」「光」の表現について綴りたいと思います。

 

光…と言いながらあいにくの雨。でも瓦の反射、光が届かない屋祢下のうす暗さ。雨の日の光が再現できていると思います。
PENTAX K-70+smc PENTAX-DA 50mmF1.8 露出モード:Av 絞り:F2.8 シャッタースピード:1/4000 感度:ISO800 ホワイトバランス:太陽光(Amber 3, Magenta 1) カスタムイメージ:ほのか(彩度 +1, 調色 シアンル, キー 0, コントラスト +4, ハイライト +4, シャドー -3, ファインシャープネス -2)

 

カメラ屋で務めていたころは何でも機材ありきで考える癖がついていました。この新しいレンズを使えばもっと違う画が撮れるはずだ…!みたいな。自己管理ができない浪費家なので、10数年で購入したレンズは200本越え。金額は数えたくもありません。(現実逃避)

今の会社に転職してPENTAXのカメラ関係の仕事をするなかで色んな写真家さんの作品を拝見したり、お話を聞くなかで日に日に理解を深めているのは「光をどう捉えるか」が何よりも重要だということです。

 

詰まれた升(ます)を広角レンズで見降ろしながら高さを感じさせるように撮ってみました。
PENTAX K-70+HD PENTAX-DA 15mmF4ED AL Limited 露出モード:Av 絞り:F4 シャッタースピード:1/25 感度:ISO800 ホワイトバランス:曇天 カスタムイメージ:ほのか(彩度 0, 調色 シアン, キー -1、コントラスト +3, ハイライト -2, シャドー -4, シャープネス -2)

 

写真は二次元です。そこに奥行きを感じさせるには遠近感や被写界深度を操るだけではなく、光とそれに伴う影を意識することが大事です。

升(ます)の写真も、漠然と撮るとただの四角い物体ですが、光を意識すると強く外光に照らされている面と光が届かないところ、その光の強弱を感じることができます。それらをいい塩梅で写し込めるように露出を決めていくイメージです。

陰影が強すぎてもベタっとつぶれてしまうし、一様に明るく写ってしまっては立体感は損なわれてしまう。バシッとその絶妙なとこにはまったときの階調表現がPENTAXのカメラで撮った写真に満足感をおぼえるところだとわたしは思っています。とってもわかりづらい、繊細なところですね。笑

でもPENTAXのカメラから生み出される写真を気に入っている方々には、なんとなく共感いただけるのではないでしょうか?

 

手前には黒く輝く懐かしの黒電話。広角レンズで寄ってパースを効かせつつ、奥に証明の光を持ってくることで奥行き感を出しました。
PENTAX K-70+HD PENTAX-DA 15mmF4ED AL Limited 露出モード:Av 絞り:F4 シャッタースピード:1/25 感度:ISO800 ホワイトバランス:AWB カスタムイメージ:ほのか(彩度 +1, 調色 シアン, キー 0、コントラスト +2, ハイライト -2, シャドー -2, シャープネス -2)

 

畳に差し込む光。こういうなんてことない光を撮ったときに、その場の空気感を感じさせるのがPENTAXの画づくりかなと思います。

 

カスタムイメージ「ほのか」で調色のシアンを効かせることで、濁った空気、湿った感じを出すのが好きです。陰影を活かすために、彩度を抑えコントラスト・シャドーを強調しています。
PENTAX K-70+HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited 露出モード:Av 絞り:F2.8 シャッタースピード:1/100 感度:ISO800 ホワイトバランス:曇天 カスタムイメージ:ほのか(彩度 -1, 調色 シアン, キー 0、コントラスト +2, ハイライト +2, シャドー -3, シャープネス -2)

 

下の写真は木戸に窓からの光がやさしく差している光景ですが、ドラマチックに感じられるように強調しています。

 

ホワイトバランスは太陽光で全体には自然な光を感じさせつつ「ほのか」の調色でイエローを利かせることで、陰から浮かび上がる木戸の部分に暖かみが感じられるようにしました。
PENTAX K-70+smc PENTAX-DA 50mmF1.8 露出モード:Av 絞り:F1.8 シャッタースピード:1/60 感度:ISO800 ホワイトバランス:太陽光 カスタムイメージ:ほのか(彩度 +1, 調色 イエロー, キー 0、コントラスト +3, ハイライト -2, シャドー -3, シャープネス -2)

 

廊下に差し込む光。緑に囲まれているので光は緑かぶりしてるんですね。その場の光の色を忠実に再現してみました。
PENTAX K-70+HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited 露出モード:Av 絞り:F2.8 シャッタースピード:1/80 感度:ISO800 ホワイトバランス:曇天 カスタムイメージ:ほのか(彩度 +1, 調色 シアン, キー 0、コントラスト +2, ハイライト -2, シャドー -2, シャープネス -2)

 

加えて、「光」の表現についてです。

 

PENTAX K-70+smc PENTAX-DA 50mmF1.8 露出モード:Av 絞り:F1.8 シャッタースピード:1/6000 感度:ISO800 ホワイトバランス:太陽光 カスタムイメージ:ほのか(彩度 +1, 調色 シアン, キー 0、コントラスト +2, ハイライト -2, シャドー -2, シャープネス -2)

 

電灯の光の煌めきや、色合いをしっかりと捉えてくれます。カメラによっては、如何に露出や画像仕上げの設定を加減してもどうにも求めている雰囲気にまとまらないときがありますが、ホワイトバランスとAE、画像仕上げの「カスタムイメージ」を連携して開発するスタイルのPENTAXのカメラは、設定を追い込んだときに“ピタッ”とはまるところが必ずあるなと感じています。

 

ガラス越しに吊るされた筆。ガラス戸に反射した電灯ではなく、外から差し込む光を活かして撮影しています。
PENTAX K-70+smc PENTAX-DA 50mmF1.8 露出モード:Av 絞り:F1.8 シャッタースピード:1/60 感度:ISO800 ホワイトバランス:太陽光 カスタムイメージ:ほのか(彩度 +1, 調色 シアン, キー 0、コントラスト +3, ハイライト +1, シャドー -4, シャープネス -2)

 

下の写真を見ていただくとわかるのですが、暗い廊下の奥に障子越しに差し込む光。一見地味な写真ですが、この光と影、明暗の階調のつながりの絶妙なバランスが、「あー、今日はこのカメラで写真撮っててよかったな」と思わせてくれる気がしています。

 

PENTAX K-70+HD PENTAX-DA 15mmF4ED AL Limited 露出モード:Av 絞り:F4 シャッタースピード:1/30 感度:ISO800 ホワイトバランス:曇天 カスタムイメージ:ほのか(彩度 +1, 調色 シアン, キー 0、コントラスト +2, ハイライト -2, シャドー -2, シャープネス -2)

 

次回は「光」つながりで夜景撮影編です。

 

 

 

〔関連ページはこちら〕

>>もっと自分を表現しよう。PENTAXの「カスタムイメージ」