はじめに

まだまだ暑い日が続いていますが、夕方になるとちょっと秋の気配が感じられる今日この頃。思わずカメラを手にぶらりと街へ出かけたくなる。そんな気分にさせてくれるのが「PENTAX 17」です。フィルムを巻き上げる感触、小気味よいシャッター音。その一つひとつの操作が、写真を撮るという行為を特別な時間に変えてくれます。その軽さと写りの良さはとても魅力的ですね。

古民家にあったスイカと将棋盤、そして蚊取り線香。ディスプレイとしての置物ですが、その発色とコントラスト、精細感に舌を巻いてしまう描写ですね。フィルムならではのトーンも見逃せません。

最新の光学技術を、フィルムという名のキャンバスへ

さてこの「PENTAX 17」に搭載されているのは、新開発の「HD PENTAX HF 25mm F3.5 Traditional」。35ミリ判換算で37mm相当の広角単焦点レンズとなります。
このレンズのベースとなったのは、かつて多くの人々に愛された名機「PENTAX Espio Mini」のレンズ光学系。そのシャープで解像感の高い定評ある写りを尊重しながら、現代の光学設計思想と最新のコーティング技術を惜しみなく注ぎ込み、全く新しいレンズとして生まれ変わらせたものなのです。
なぜなら、フィルムという繊細なメディアの持つポテンシャルを、現代の技術で最大限に引き出すためでした。

外環道の工事現場を撮ったカットです。ハイライトの粘りはもちろん、その汚れた様子まで「PENTAX 17」のレンズはしっかりと写しとっています。

光を「飼いならす」。フレア、ゴーストとの新しい付き合い方

フィルム写真の魅力、そしてオールドレンズの「味」として語られることの多い、フレアやゴースト。偶然が生み出す柔らかな光の輪は、時にハッとするほど美しい一枚を演出してくれます。
しかし、フィルムカメラを長く使っている方なら経験があるでしょう。ここぞという場面で、意図しない盛大なゴーストが被写体を覆ってしまったり、画面全体がフレアで真っ白になってしまって、現像から上がってきた写真を見たときのちょっとした落胆を。
もちろんその逆もあるのですが、「PENTAX 17」のレンズは、その点において心配は無用です。ペンタックスが誇る独自の多層膜コーティング「HDコーティング」が解決してくれるからです。逆光のような厳しい条件でも不要な光の反射を極限まで抑制してくれます。なので安心して太陽にもレンズを向けることが可能なのです。意図しない光学的な破綻を防ぎ、クリアでヌケの良い安定した描写を得られるというわけなのです。

木の間から差し込む晩夏の光を狙いました。「HD PENTAX HF 25mm F3.5 Traditional」は光芒が美しいので作品制作に活かせますね。コントラストも低下せず、葉の様子まで繊細に描ききっているのが分かります。

その上で安心して「光と遊ぶ」ことができます。太陽がフレームに入るギリギリの角度を探ってみたりと、撮影者自身が光をコントロールし、表現として美しい光芒などを意図的に引き出す楽しみが生まれるのです。光をただ受け入れるのではなく、飼いならして味方につける感覚。これが「PENTAX 17」の醍醐味と言えるのではないでしょうか。


「PENTAX 17」を使うと光に敏感になります。この感覚は使い込むほど実感できることでしょう。被写体を見つける力が養われるのです。撮影時のイメージと、現像が終わった写真を確認する行為が、確実に「写力」を向上させてくれるのです。

最高のコンディションという、絶対的な安心感

フィルムカメラを始めよう、あるいは再開しようとするとき、多くの場合、中古カメラとレンズの世界に足を踏み入れることになります。専門店のショーケースを覗き込んだり、ネット通販で目当てのレンズを検索する時間は魅惑のひとときですよね。「当たり個体」を探すあの時間は、確かに宝探しのようで楽しいものです。
しかし、そこには常にコンディションという「賭け」がつきまといます。レンズを光にかざしては「あっ、カビが!」、「うっすらクモリが・・・」、「コーティングに拭き傷が〜」と一喜一憂。それは、フィルムカメラを楽しむ上での、ある種の儀式のようなものだったかもしれません。


「PENTAX 17」ならレンズのコンディションを心配する必要がありません。こんなショットでも安心して撮影できます。ハイライトのクリアさ、シャドウへとつづくトーンなどなど、フィルム撮影の楽しさを存分に楽しめることでしょう。

しかしこの「PENTAX 17」を手にするということは、そんなコンディションの心配から完全に解放されるということなのです。工場から出荷されたばかりの、一点の曇りもないパーフェクトな状態のレンズで、フィルム写真のスタートラインに立てるということになります。これは心強いですよね?
カビやクモリによるコントラストの低下も、コーティングの劣化によるフレアの心配もない。このレンズが持つ本来の性能を100%引き出し、フィルム本来の色と光を真っ直ぐに感じられる。このストレスフリーな安心感が、いかに贅沢なことでしょうか。中古レンズを何本も見てきた方なら、きっと深く頷いてくれるはずだとおもいます。もちろん「逸品」を探す楽しみは否定しません。


田んぼの稲穂もだいぶ成長してきました。鳥に食べられないようにネットで覆われていましたが、そのナイロン製ネットの結び目が分かるほど、「PENTAX 17」のレンズは捉えてくれました。

バツグンの描写性能をフィルムで楽しむ

広角なのに歪みが少なく、隅々まで正直な描写力。ゾーンフォーカスでのリズミカルなスナップとの相性も抜群です。信頼できる光学性能と、最高のコンディション。この二つが揃っているからこそ、フィルムと、目の前の被写体と、純粋に向き合うことができるのです。このレンズはまさに「PENTAX 17」の要と言えるでしょう。


直線はもちろん真っ直ぐに、気持ちいいくらい写しとるのがこの「PENTAX 17」のレンズです。

まとめ

「PENTAX 17」には、伝統のレンズ光学系をベースに最新の光学設計とコーティング技術で進化させた「HD PENTAX HF 25mm F3.5 Traditional」が搭載されています。シャープで精細な写りと、たしかな逆光耐性、そして素晴らしい収差補正と、フィルム撮影を思う存分楽しめる仕様です。オールドレンズと違ってコンディションもバッチリですので安心ですよ。どんどん撮影を堪能しましょう!