ここをお読みの方は知っとるワという話かもしれないが、PENTAXから東京メトロとのコラボストラップが赤・青それぞれ230本ずつ限定販売されている。記事が公開された時点で売り切れて「されていた」となるかもしれないが、執筆している今はまだ売っているので現在進行形にしておく。

これ、丸の内線で実際に使われていたシート生地を活用した、いわゆるアップサイクル製品である。購入したぞという方は手を挙げてください。

はーい!(自分)

僕も発売日、四谷のPENTAXクラブハウスに行って買ってしまった。しかも赤・青両方。僕自身はいわゆる“鉄分”がほとんどないのだが、この手の「鉄道で使われたもの」系に弱いのである。運んできた乗客の数だけロマンを感じてしまうのだ。今手にしている生地に、いつか自分が座っていたかもしれないし。

もっとも四ツ谷駅を下りてクラブハウスまで歩いているときは「絶対青だな」と、青を一本だけ買うつもりだった。ところがクラブハウスで現物を見ると赤もいい。どうしようかな、という心の迷いをスタッフさんに見抜かれたようで、青を頼んでレジで会計していると「赤はよろしいんですか?」。え、1人1本までですよね?と思っていたら、僕の次にやってきた人は赤青1本ずつ購入していた。店頭の掲示をよく見ると「1人各1本」だった。

いや青だけでいいです。そう答えてクラブハウスを後にして、ついでにこの連載用に四谷の町を撮り歩く。この日の相棒はK-1 Mark IIとリミテッド43mmF1.9。青いストラップはK-3 Mark IIIに着けるつもりで買ったのだが、するとこいつはどうすればいいんだ。いや、こいつに着けてもいいけど、そうなるとあいつは…などとごちゃごちゃ考えていたのだが、要は赤も買うべきか悩んでいたというか、赤も欲しかったのだ。

よし、夕方まで撮り歩いて、帰り道またクラブハウスへ寄って、そのとき赤が残っていたら買おう。売り切れていたらそれまでだ。…なんて思っていたら、めでたく残っていましたとさ。

僕はカメラよりはるかに多いカメラストラップを持っている。収集しているというより、理想の1本を追い求めた結果だ。僕がカメラストラップに求める条件は

【1】素材は何でもいいけど手触りがいいこと
【2】薄くて柔らかく、手に巻きつけやすいこと
【3】裏面のパッドがしっかり滑り止めになっていること
【4】長すぎず短すぎないこと
【5】デザインや柄がいいこと

一応優先順位としてはこの通りなのだが、デザインに一目惚れして買ってしまうことがある。そして「いや手触りが想像と違った…」とか「長すぎる…」とか後悔してしまう。最近は個人の手作りや、それに近い小規模な業者がネットで販売するストラップも多く、まさにデザインだけで選ぶしかないのだが、カメラのことわかってないなぁ…という製品も多い。ちなみにこれまでK-1 Mark IIとK-3 Mark IIIに装着していたのは、湘南でギターストラップを作っている職人さんの手によるもの。柄も素材も縫製も素晴らしいのだが、惜しまれつつ丸ノ内線ストラップと交代。どれかミラーレス機に着けるか、はたまたPENTAX機が増えるのを待つか。

せっかくなので丸ノ内線ストラップのレビューをすると、とくに【1】手触りがすばらしい。ただ【2】に関しては柔らかすぎるというか、手に巻きつけるとよじれてしまう。まあ固いよりは全然よいのだが。【3】は裏面だけでなく、表のシート生地も同様に滑りにくく、この点は生地の特徴が生きている。【4】については最近たすき掛け用にすごく長かったり、反対に生地をケチって短すぎるものもあるが、これは「蔵CURA」を展開する3i(サンアイ)さんとのコラボレーション製品。さすがジャストサイズだ。実際にはテープ部分を“の”の字に巻いても僕には少し長いのだが、両端をほんの少し切って解決。ちなみに僕はカメラを肩から掛けたとき、肘か前腕でペンタ部がおさえられる長さ(短さ)にしている。これで遠くに被写体を見つけても、カメラを提げたまま走ることができる。まあ【5】は好みの問題ということで。

ストラップで写りが変わることは物理的にはないのだが、一日そのカメラを提げて歩いたときの疲労感とか、さらにいえば撮影中も気分が違ってくる。気に入ったストラップを着けていると、カメラもバッグやリュックにしまったままにならず、肩から提げたくなるものだ。その点でこの丸の内線ストラップ、たいへんよい買い物だった。早速赤も青も着けているが、使い慣れたカメラが新しくなった気分だ。

なおクラブハウス+リコーイメージングストアの販売分は赤青各150本で、これはすぐに売り切れてしまった。しかし東京メトロの通販「メトロの缶詰」では各80本がまだ販売中で、欲しい方はお早めにどうぞ。限定やアップサイクルは別としても、実用品としてなかなかすばらしい一本ですぞ。