※この記事は、ペンタックス(PENTAX by RICOH IMAGING)Facebookページからの転載です。

こんにちは、ライターの朝倉です。「私、Limitedレンズが好きです」シリーズも残すところあと2本となりました。もう少しお付き合いいただけると幸いです。
今回は5本目となる、HD PENTAX-DA 70mmF2.4 Limited(以下、DA70Ltd)のお話です。

このDA70Ltd、35mm判換算で107mm相当の望遠レンズでありながらレンズの厚さは26mmという薄型レンズで、F2.4の浅い被写界深度や円形絞りの美しいボケ味が魅力のレンズです。

今回もHD PENTAX-DA 40mmF2.8 Limitedの時と同様、「こんな風に使うと楽しいよ」という、朝倉のオススメの使い方をいくつかお伝えしようと思ったのですが、このレンズの場合、オススメの使い方は一つだけでした。

DA70Ltdは縦構図で撮る!

縦構図で撮ることで夏の雲と日傘の女性を一緒に。

 

夏の日差しが当たる白壁とキラキラと輝く緑。

 

圧縮効果により、手前の白壁と奥に伸びる道、どちらも自然に目に入る。

 

緑の中に消えていく男性を廃線と共に。

以上です。

望遠レンズの場合、画角が狭い為、横への空間の広がりがあまりないのですが、望遠レンズならではの”圧縮効果”を活かす為には縦構図にして、空間に縦の広がりを持たせることで写真を観る視点を縦方向に誘導でき、狭い画角の中に奥行きの表現をもたらせてくれるのです。

なんて偉そうなことを言っていますが、実はこれ、朝倉の大好きな写真家「ソール・ライター」の見よう見まねで、彼の作品は標準~望遠レンズを使い縦構図で撮られているものが多く、その狭い画角の中にグッと要素が詰まっていて、なおかつ奥行きを感じさせる作品となっています。

絵画的な色使いと切り撮る瞬間、画面内の構成の素晴らしさはもちろんですが、望遠レンズ×縦構図によって、彼の作品は観る人を引き込む魅力が更に増しているのだと思います。

そんなソール・ライター、2017年に日本初の回顧展が行われ大きな話題を呼びましたが、2020年に「Bunkamura ザ・ミュージアム」で第2弾が開催されるとのこと。これは観に行かなくっちゃ!詳細はこちら

そんなこんなで、DA70Ltdは是非、縦構図で使ってみてください。
望遠レンズをただただ「遠くを撮るため」に使わずに、空間をその奥行きごと切り撮るために使ってみると、望遠レンズの世界が大きく広がります。

「私、Limitedレンズが好きです。」シリーズHD PENTAX-DA 70mmF2.4 Limited編、いかがでしたでしょうか。
次回はDAリミテッドの最終章、HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR編をお届けしたいと思います。それではまた。

 

2019年9月9日(月)の投稿より