※この記事は、ペンタックス(PENTAX by RICOH IMAGING)Facebookページからの転載です。
こんにちは、ラリーです。先日開催されたCP+の直前に、PENTAX 100YEARS OF HISTORYのご案内をさせていただきました。
きっとファンミーティングでは、PENTAXマニアッククイズもやるんだろうなーと思いつつ、今回はあまりにもマニアックなトピックを問題にしないよう、先に皆さんに知っておいていただこう!という、問題作成に苦しんでいる中の人の都合は一切考えない企画です(笑)。
PENTAXで世界初となるとクイックリターンミラーやオートフォーカス等、有名なものはいくつかあるのですが、世界で初めて出したことで、地味だけど当時の屋台骨を支えてくれた技術や製品がいくつかあります。今回はその第1回目として、世界初のDXコード対応コンパクトカメラ「ペンタックス PC35AF-M(オートロンII)」のご紹介です。
デジタルから写真をスタートされた方は何のこと?と思われるかもしれません。
DXコードとは、1983年にイーストマン・コダック社が提唱した規格で、35ミリフィルムのパトローネ(フィルムを装填してある金属ケース)に印刷されたパターンをカメラが読み取り、感度や枚数、ラチチュード情報を認識できるというものでした。
特にフィルムの感度設定はミスするとフィルム1本ダメになってしまう危険性があったので、一眼レフでは裏蓋にフィルムの外箱の一部を差し込めるメモホルダーを備えていた機種も多かった記憶があります。
1984年に世界初のDX対応コンパクトカメラとして登場したオートロンIIは、感度設定の失敗が無いカメラとして人気を博し、翌年他社から対応製品が発売されるまで、独占的に売れたヒット商品となりました。
その2年後、今度はさらに大ヒットとなる世界初のズームコンパクトデジタルカメラ「ペンタックス ZOOM70」が誕生するわけですが、もしオートロンIIが売れていなかったら、コンパクトカメラに開発費や人材をかけることに待ったがかかっていたかもしれません。
そう考えると、実はZOOM70が開発できたのは、オートロンIIの地味な世界初のおかげだったのでは?と思うのです。