PENTAX officialは自宅でも楽しめる写真についての情報を発信していきます。個性的な社員が多いので「そこ!?」みたいな感じもあるかと思いますが、温かい目で読んでいただけると幸いです。
(PENTAX official編集部)
こんにちは、Yuzuです。なかなか外に出歩けない日々が続いておりますが、我が家には大きな変化が訪れました。
九州へ出産前から里帰りをしていた、妻と息子が自宅に帰ってきたのです。日記のようなテーマで恐縮ですが、温かい目でお付き合いいただけると幸いです。
カメラって、特に一眼のようなカメラって一般的に「かさ張るから特別なことがないと持ち出さない」「ちょっとした写真なら手元にあるスマホで充分」と言われることが多々あります。もちろん優先すべき事項が他にあるのでそれも理にかなっていると思います。
でも、皆さん“カメラは特別なもの(瞬間)を撮る”という点では相違ないのではないかと思います。そんなとっておきのときに使おうと思える「スペシャルな存在」である一眼カメラにこそ、常日頃から身近な大事なもの・瞬間(スペシャルなもの)を撮るのに役立ててほしいと思っています。
新しい家族、日々強まる新型コロナウイルスへの警戒、命をとても意識するようになったここ数か月、より一層強く思います。
日頃は片道2時間かけて会社に通勤をしていましたが、最近は自宅で仕事をしています。いつもなら6時に起きるところですが(家族はまだ寝ています)、最近は仕事の始業時間の9時ギリギリまで家族の時間を愉しんでいます。
皆さんご存じのように、幼いときの子供の成長スピードは信じられないような速さです。かけがえのない時間を、できるだけ(今のところ父親の自己満足ですが)印象的に残せるよう心がけています。
多分、世の中から見た私は「カメラ構えてばっかり」のお父さんだと思います。社内の人からもよく家事も育児もやるように注意されます。もちろん協力体制でやっているつもりですが、自覚もあります…。苦笑
端から見て、「えっ、そこでカメラ構えちゃうんだ」みたいなところが多いんですよね。日常にひそむ非日常なシーンをシャッターチャンスと思うかどうか、ううむ…難しいところです。
枕元にカメラがあって、目が覚めたら寝起きの子供の写真を撮る。そういうことが即座にできるように、写真を始めてから10数年間は視力がわりと悪い(0.1くらい)のに裸眼で生活をしています。
ファインダーをのぞくのに「むにゃ、メガネメガネ….(ガサガサ)」とか、「まずコンタクト…の前に顔を洗って、歯磨きをして…」とか、そういったものを避けるためです。日常生活もその延長ですね。
最近は仕事で会議の画面なんかが心の目で捉えきれなくなったので、必要なときはメガネをかけますが。
(ここまで書いてて、「そもそも目が悪くて撮り逃してるシーン」があるのではと気づいてしまいました)
写真への考え方はいろいろあって、それが写真の深みであり、面白みだと思います。
私が家族の写真を大事にしているのは、自分の子供のころの体験からきています。
母親を早いうちに病で亡くした私は、父親のもとで育てられました。父は小さな広告代理店をやりながら家事もすべてこなしてくれるような、とても出来た人でした。今でも尊敬しています。
ですが、仕事と日々の生活をそつなくこなしてくれていた半面、「思い出」や、それを思い起こさせてくれるような写真は残念ながらそう多くありません。
写真を見返すことで、「あの時の記憶」が鮮明に蘇りませんか?なんとなくおぼろげな記憶も、写真というものが記憶をつかさどる部分を刺激し、さらにその前後のストーリーまで想像させてくれるのです。
私には、そのようなものが記憶に残らないような幼いころの写真でストップしています。
一番おぼえているのは、飴玉を舐めながらお風呂の浴槽でひっくり返って、泣きじゃくる自分と、その傍に食べていた飴玉が浮いているのを上から眺めた記憶です。(これはまた違う現象…?)
私は家族の写真を撮りまくる理由を「愛情表現」と伝えています。妻は「ふーん」とあまりピンときていません。笑
まだまだ写真の腕も、写真以外での日々の信頼も得られていないのでしょう…。それはそれで頑張るしかありません。
最終的に、これらの写真に本当の価値が生まれるのは、仮に私が子供のそばにいられなくなったとき(そういうことは起こりえると知っています)。思春期に何か意見が食い違って関係がこじれたその後。子供が育ちあがって生涯の伴侶を得たとき。いろいろ想像できますが、そういうときだと思います。
写真からは撮影者の想いみたいなものも染み出して、見る相手の感受性がとあるところまで育ったときにつながるはず…。はず…。
大事なものというのは、もちろん家族だけじゃありません。
自分が大切に想っているものを、丁寧にフレーミングし、シャッターを切る。その一連のルーティンによって大事なものをより一層強く実感できたりします。
日々の生活の中で、皆さんの“大事なもの”をぜひ写真に残し続けてみてはいかがでしょうか。
掲載した写真の画像仕上げは共通で、カスタムイメージ:ほのか(彩度:0、調色:オレンジ、キー:+1、コントラスト:0、ハイライト:0、シャドー:-4、ファインシャープネス:-2)、ホワイトバランス:曇天です。 |
一部の写真は、本記事公開時点では開発発表段階のHD PENTAX-D FA★85mmF1.4ED SDM AWをお借りして撮影しています。(ベータ機で撮影したものをリサイズして掲載しております)
最近はこんな感じで常にそばで佇んでいます。
〔こちらの記事で撮影に使用している製品の情報はこちら〕
>>smc PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited製品ページ(生産完了品) |
次回は、「大事なものを撮る」~愛機編~ を予定しています。