こんにちは、機材おたくの編集長Yuzuです。コロナ禍の状況もあり、プライベートでなかなか撮影に出かけることもできず、だいぶ記事から遠のいてしまっておりました。
大変ながらくお待たせをしておりました、PENTAX K-3 Mark IIIがようやく発売を迎えることができるということでひさびさに筆を取った次第です。
今わたしには大きな悩みがあります。
K-3 Mark IIIとそれに関連する支出のことです。20代前半で写真を始め、カメラ・レンズの沼にどっぷりとはまり10数年。自転車操業での生活を続けているため、先立つものがなかなか用意できません。(無理して買いますけどね、皆様ご利用は計画的に…)
K-3 Mark IIIにまつわる物欲のなかでも一つ目の大きな問題は、K-3 Mark IIIはブラックから行くか、シルバーから行くかということです。一応いまのところは「どっちにしようか」じゃなくて「どっちから行こうか」なのがポイントです。
いちカメラファンとして世の中を見渡してみても、デジタル一眼レフカメラのシルバーボディが手に入る製品はPENTAX以外に見当たりません。(一眼レフカメラ自体がそんなにないとか言わない!)
わたしはあまり人とかぶらないものを選ぶのが好きなので、この「シルバーボディのデジタル一眼レフカメラ」という選択肢があることも、PENTAX製品を使うひとつの理由となっています。
そんなカメラのボディカラーだけで大げさな、と思うかもしれませんが、カメラを持ち出すとき、撮影するときに「自分にとってドストライクなカメラ」であることは、モチベーションの観点でも重要です。
そんな感覚を共有できればと思い、K-1 Mark IIやDFA★レンズのシルバーモデルを発表した際には、>>シルバーモデルのスペシャルサイトをつくってもらったりもしました。
わたしはリコーイメージングで勤めはじめるまで取引先のカメラ屋で仕入れ担当をしておりましたので、その目線で考えるとかつての「シルバーモデル」の立ち位置にはややドライです。なぜかというと、ノーマルバージョンのカメラが発売されてからしばらく経ったのちに、「Limited Silver」とか「Premium Silver Edition」とかが現れるんですよね…。
特にLimitedレンズのシルバー外装に近い塗装をしたこれらのモデルは、マグネシウムカバーの表面の平滑さがかなり重要なので金型からとれる数が限られており、限定的な数量での販売とせざるを得なかったというのはこれまでのイベントなどでも語られてきた事実です。
今回K-3 Mark IIIでは、発表・発売を同時に行うということを、かなり初期のころから念頭においておりました。シルバーモデルの品質はこれまでと変わりませんので、製造上の都合は変わらないと想像しています。さまざまな調整や綿密な計画によってそれを実現を目指した背景には、やはりお客様を悩ませてしまっていることに対する苦心が…。とまぁいろいろ語りすぎると言い訳めいていしまうので、このあたりにしておきます。
今回K-3 Mark IIIではどうにかブラック・シルバーが同時に発売できることになったので、それはそれである意味悩みの種が増えた!ということで本題に戻ります。笑
K-3 Mark IIIはブラック・シルバーどっちから買うか?
わたしも若かりし頃は「悩むくらいなら両方買って支払いで悩めぃ!」と息巻いていたのですが、すでに10数年間ずーっと機材の支払いに次ぐ支払いとともに生きてますのでもう辛い。
ひとまず4/23の発売時点で手に取るのものは選ばざるを得ません。
ここまでシルバーモデルについての想い入れを簡単にですが語ってきましたので、シルバーモデルを手にするのが順当と思いつつも…。
K-3 Mark IIIの精悍な出で立ちはブラックボディでこそ映えるような感覚があるんですよね。
PENTAX officialの運営もさせてもらっていますが、本業は主にプロモーション関係の仕事をしている都合で、ここしばらくは写真家さんの撮影をそばで見たり映像を撮ったり、開発者へインタビューを行ったり、製品のブツ撮りを行ったりしていました。そういった発売前の準備段階では、諸般の都合によりブラックボディのカメラを見かける機会のほうが多いんですよね。
これがいけない。
ブラックを考える
多くの写真家さんによって素晴らしいK-3 Mark IIIの作品が生み出されていく様子を見たり、開発者の方が熱い想いを語りながらカメラを握っているのを見たりしたせいで、自分の中で「K-3 Mark III=ブラックボディ」というイメージができあがってしまっています。ですので珍しくブラックボディが欲しい欲しい。
ブラックボディの実用上の良いところは、スナップやブツ撮りなどで映り込みを防げること。それに加えて、多くのレンズを組み合わせても違和感がないことも強みです。
K-3 Mark IIIの発表にあたって、いろんなレンズの装着カットを撮影しておきました。
以下に掲載しているのはHD FA LimitedレンズとJ limited 01とK-3 Mark IIIのブツ撮りが重なり、ヒーヒー言いながら自宅で撮影した外観写真たちです。
(キャプションは被写体とわたしの対話のイメージです)
撮影中は真っ暗にしているので、視覚的に楽しんでいる余裕がないんですよね…。しかし、シャッターを切って背面液晶に表示されたカメラやレンズを見るとテンションが上がるものです。
ブラックボディの塊感、質実剛健なイメージからくる本物感みたいなものにグッときてしまいます。
>>開発者インタビューでデザイナーに語ってもらった通り、K-3 Mark IIIはオーソドックスな一眼レフのイメージを大切にしながら、バランスや凝縮感、さらには軽やかさやスピード感といったものを醸し出すデザインとなっています。これらが功を奏してか、金属のマテリアルが美しいLimitedレンズも、高性能なスターレンズ、いずれのレンズも意外なほどにしっくりくるのです。
目の前に一緒のタイミングで揃っていたので、写真の使途はともかくとして機材おたく的には撮らないわけにはいかなかったのが、K-3 Mark III×HD FA Limitedレンズの組み合わせ。
(写真はクリックで大きく表示されます)
凛とした佇まいがこれまた素敵なHD FA Limitedレンズと、K-3 Mark IIIの組み合わせ。個人的に見た目で一番なのは吸い込まれるような前玉が魅力的な77mm。
シルバーを考える
もうここまでの話の流れでブラックでいいじゃん!と自分で結論づけてしまいそうですが、まだまだ蔵出し写真があるので並べてみます。
以下は発売時期も近いHD FA Limitedレンズの組み合わせ。
(写真はクリックで大きく表示されます)
いや、これはやっぱりシルバーじゃないですか?笑
ブラックのカメラボディからは堅牢性、塊感、本格感のようなものを感じることができますが、一転してシルバーのカメラボディからは機械式時計のように精密機器的な繊細さまで感じ取ることができます。(実際のところは堅牢性も信頼性も差はありませんのでご心配なく!)
シルバーの洗練された美しさ、そして少し儚げな佇まい。これは夜空に浮かぶ月のよう。そしてHD版でついに43mmにも七宝焼きのフィンガーポイントが追加されましたが、この淡いグリーンが銀河のなかで煌めく1等星のような輝きを放つわけです。これはいけない…。
シルバーボディ×ブラックレンズの誘惑
さらに悩ましいのが、一部のユーザーさんや写真家さんが「パンダ」と称しているシルバーボディにブラックレンズの組み合わせ。
実はPENTAX K-1 Mark II以降、このK-3 Mark IIIのシルバーボディでも、ブラックレンズを装着した場合のマッチングを高める工夫として「シャッターボタン」と「ホットシュー」の色を従来とは変更してブラックにするようリクエストをしたのです。これがまたいけない…。
(↓スライダーでシルバーレンズとブラックレンズの装着を比較できるようにしてみました)
「アッーーー(言葉にならない)」
わたしはどうすればいいですかね…?
もはやカメラの色をどっちにするかの問題だけではなくなってきました。レンズの色も合わせて将来設計しなくてはなりません…。
(次回、フルサイズメインのわたしがK-3 Mark IIIを迎えるにあたってレンズシステムを考える、に続く)
(おまけ)
本記事の公開前に上司が「ブラックボディにシルバーのレンズにしようか迷ってる」と言っていたので、追加掲載しておきます。
存分に迷って最良の選択をしてくださいね。(にっこり)
〔こちらの記事でご紹介した製品の情報はこちら〕 |