ブラリと電車に乗って静岡県に出向きました。場所は宇津ノ谷峠。万葉の時代から多くの人々が旅した峠です。東海道の丸子宿と岡部宿間にあるトンネルは実に見事で、年に数回は訪れる場所なのです。今回は「K-3 Mark III」 と「HD PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited」を持って「カスタムイメージ Special Edition」の「九秋(KYUSHU)」を使ってみましたよ。

 


静岡駅からバスに乗って小一時間。丸子宿を過ぎて山々が近くなってくるとそろそろ宇津ノ谷峠です。たくさんのクルマが行き交う国道にあるバス停で下車し、歩道橋を渡って宇津ノ谷集落に入ります。ほら、もう目の前にとてもいい雰囲気の家々が建ち並んで歓迎してくれているではありませんか。

 

懐かしい様式の家の前にはたいてい花が生けられています。その様子を「カスタムイメージ Special Edition」の「九秋(KYUSHU)」で撮りました。ちょっと褪せたわびさび感のある色合いが何とも言えませんね。

 


こちらの家にも花と稲穂が飾られていました。粋ですね。軒には当時の屋号が掲げられているので往年の様子を想像できます。

 


こちらのお宅では食器や古い地図や絵画を売っているようです。いろいろと見入ってしまいました。こんな風に静かな集落をのんびりとペンタビしながら歩きます。

 


「九秋(KYUSHU)」はとてもいい感じですね。いにしえの人々が旅した街道の軒先を写しとりましたが、渋い色合いとコントラストとで晩秋のもの悲しさを演出してくれました。誰もいない集落に「K-3 Mark III」のシャッター音が響きます。

 


峠に向かってブラブラと歩いて行きます。こんな道を上りきれば素晴らしいトンネルが待っているのです。「K-3 Mark III」 に装着した「HD PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited」のほどよい距離感が自然でいいですね。

 


宇津ノ谷峠界隈を訪れる理由は静かで昔さながらの風景が残っているからです。写真好きな人ならばきっと誰もが気に入ってしまうでしょう。週末こそハイカーや旅行者で賑わいますが、平日はほとんど人と出会うことがありません。ゆっくりじっくりと歩きながら、昔の歩く旅に思いを馳せます。

 


道を辿って振り返ると今歩いてきた集落が見えました。美しい瓦屋根と曲線を描く道がいい感じです。朝や夕方はとてもフォトジェニックですよ。

 


さらに道を登って行くと「明治のトンネル」に到着です。このトンネルは日本初の有料道路でした。現在は無料になり歩行者専用でクルマの通行はできません。静岡市と藤枝市を結んでおり、いつも風が吹き抜けています。ランプに照らされたレンガ造りの壁が何とも言えませんね。

 


トンネルを抜けると秋の空が頭上に広がっていました。しかし「九秋(KYUSHU)」はいい色合いですね。今回の宇津ノ谷峠のような郷愁を感じる場所によく似合います。落ち着いた発色と品のあるコントラストが写真の味わいを深めてくれる印象です。さて、今日はもうちょっと歩いて街道をペンタビしてみますかね!