前回の記事からちょっと空いてしまったが、この間に“カメラの祭典”CP+2025があった。PENTAXを含むリコーイメージングは久しく出展していないCP+だが、今回は“勝手にPENTAX代表”として、マウントアダプターを販売している焦点工房のブースに登壇させていただいた。焦点工房では、ソニーαシリーズのカメラでKマウントレンズをAFで使える「モンスターアダプター」を販売している。それを紹介してほしいとのことで、PENTAXとαシリーズの両方を使っている僕に話があったという次第。

かくして手持ちのKマウントレンズから、smc PENTAX-FA 31mmF1.8AL Limited、smc PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited、HD PENTAX-D FA50mmF1.4 SDW AWの3本を、モンスターアダプター経由でαシリーズに装着。プレゼン用にあれこれ撮影した。CP+当日は多くのペンタキシアン(と、この公式サイトの編集長)が来てくださって、やはりリコーイメージングがCP+に帰ってきてほしいと思っている人は多いんじゃなかろうか。PENTAXとGRという、熱いファンを抱えるブランドが2つもあるのだから、その公式サイトで書くのも変な話だが、いちユーザーとして復帰を望んでおります。

というわけで1~2月スライド用に3本であれこれ撮っていたのだが、あらためて43mmF1.9の安心感・安定感を再認識した。同じレンズでもカメラが変わると印象が変わることがあるけれど、43mmF1.9に関してはそれがなかった。センサーの対角線長と同じ焦点距離のレンズには、きわめてニュートラルというか、道具としての懐の深さがあると思う。CP+が終わって43mmF1.9の装着場所を“定位置”のK-1 Mark IIに戻し、あれこれ撮ってみたのが今回の写真。そういえば東京では珍しく3月中旬に雪が降った。

もっとも写りに関しては、HD PENTAX-D FA50mmF1.4 SDW AWがやはり素晴らしい。その重さゆえ防湿庫のカウンターウェイトと化していたが、伊達に重たいわけじゃない。その場をまとう空気まで写るようで、もうちょっと使ってやらんとな…と思うのだが、肩と腰が辛い身には「K-1 Mark IIと合わせると約2kg」という数値が重くのしかかる。でもこの重さがいいふうに作用する場面があるような気がしている。

CP+では他のマウントアダプターも紹介することになり、防湿庫からあれこれレンズを引っ張り出したのだが、その中にsmc PENTAX-F 24-50mmF4があった。モンスターアダプターでは残念ながら非対応だったが、K-1 Mark IIではAFで使えるし、絞りもきっちり連動する。というわけでここからはsmc PENTAX-F 24-50mmF4の写真を。

これはだいぶ前にフリマアプリかネットオークションで買ったと思うが、いやどこかのジャンク市だったか。何かの気の迷いで買って、防湿庫の中で迷ったままになっていた。モンスターアダプターではAFが駆動せず、CP+では出番がなかったのだが、K-1 Mark IIで使ってみたら意外とよく写る。ちょっと発色が渋いけれど、それも悪くない。

PENTAXの24-50mmといえばマニュアルフォーカスの古いタイプ(Mシリーズ)と新しいタイプ(Aシリーズ)もあり、それもちょっと気になっている。でもそれより現代仕様の「HD PENTAX-D FA…」を出してほしいなぁ。お願いします。