総合評価
総じて、コンセプト通りのカメラだと感じます。効率を求めるのではなくてプロセスを愉しむという、他メーカーとは路線の違うカメラです。例えば、移動に効率を求める人には合わないかもしれませんが、移動そのものを楽しめる方にはハマる可能性が高いかと。たまにはゆっくりと、時間を忘れて歩くのも良いものです。
製品コンセプト
「撮るプロセスを愉しむ」というコンセプト通りのカメラです。それ以上もそれ以下もない、他に表現する術を知りません。同時にそれは、カタログ上に表記する事が難しいので。実際に体験するしか方法はありません。
光学ファインダー
「撮る愉しみ」の多くの部分が集約されているポイントだと感じます。例えばふと、わざわざMFで撮影してみたくなります。そういった意味では、クイックシフトフォーカスのレンズと相性が良いと思います。
画質
当初の予想では3000万画素を超えてくるかと思っていただけに、スペック上の着地点としては少々残念に感じましたが。しかし撮影を重ねると、そんな気持ちは吹き飛びました。これも実際に撮影を体験して欲しいポイントのひとつです。
動体性能
上を見ればキリがなく、他メーカーと比べればという思いはありますが。従来のPENTAX機と比べれば雲泥の差です。実際、実用上の不便は(現時点で)感じません。
操作性
GRシリーズの踏襲という事で、少々戸惑いはありますが、しかし慣れの問題でしょうか。 カスタム機能が充実しているので、別使用機のKPに寄せる事はできますが。 これはこれで、こちらに慣れるのが正当なのかな?とも思います。 KPはKP、K-3 Mark IIIとしての“使いやすさ”を追求する楽しさがあると思います。
デザイン
デザインの好みは主観となりますので難しいのですが。個人的にはKPの様なクラシカルなデザインが好きなので、ここの評価は普通です。ただし軍艦部の重厚さはK-3 Mark IIIの方が好きです。
その他ご意見や、ご購入を検討されている方へのアドバイス
メーカーサイトやカタログ上の比較が難しいカメラです。また試し撮り程度の体験でも、判断は難しいかもしれません。そういった意味では、事前の検討がとても大変な製品ですが。是非とも勇気ある一歩を踏み出してみてほしい製品です。既にペンタキシアンな諸先輩型においては、迷う必要のないカメラだと申し上げたいです(笑