1月のお題は…『人間』
自分は「人」のどこを見て美しいとおもうのか?その人らしさを引き出すのか、形の美しさを表現するのか。「人」をモチーフにして自分の切り取りを見つけてください。
林 和美 師範からの1月のお題は『人間』でした。
このお題に投稿いただいた中から師範が選んだ作品を、添削コメントを添えてご紹介します。
1月の挑戦者その1:池田のおっちゃんさん
本の虫だった娘と図書館に行った時に撮りました。
一週間で10冊以上本を借りて読む程の本好きな娘。
図書館はまさに、娘にとってパラダイス。
そんな本に夢中の娘を背後より。
師範の判定結果は・・・
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残念ながら・・・
コメントによると、本好きな娘さんが図書館で本に夢中な背中だそう。子供を見る親の視線である。きっと目を細めておられたと思う。なんでもない日常を残す大切な写真だと思う。
ただ、ここは道場である。
背中を捉えるのなら、もう少し広角で撮って欲しかった。使用したレンズは18-200mm とのこと、可能だったはずだ。広角にすれば写っているものが増えて情報量が増す。そこには、親の知らない娘さんの何かが写っているかもしれない。
あと、蛍光灯被りの色がよくない。ここは撮影後でもいいから温かみのある色にして欲しかった。
1月の挑戦者その2:オレンジさん
友人にモデルを頼んだんですが、自由に動いてくれました。面白いシルエットになったと思っています。
鹿児島県在住、女性。写真歴=ペンタックス歴になります。ワクワクするような作品作りを目指しています。PENTAX K-1 Mark IIとHD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC AWで撮影。
師範の判定結果は・・・
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残念ながら・・・
愉快な写真である。大きく開いた手、金色に輝く海原。人生を謳歌しているイメージだ。露出も良く、シルエット具合がちょうど良いと思う。
シルエットは、色や素材感がわからない分、その形が命だ。右手の指の形、左側の肩にかかるあたりの髪の透け感がとても良い。
しかしながら、左手が何かと重なってしまい腕の形が見えなくなってしまっているのが残念でならない。せっかくなら両手のシルエットがちゃんと見えるような瞬間を待つか、アングルを下げるなど撮影位置を変えるべきであった。
あと、画像を拡大すると空の部分にセンサーのゴミらしきものが見受けられる。これでは、K-1 Mark IIが泣いてしまう。カメラは相棒、大切にするべし!
1月の挑戦者その3:にたばるさん
「雨が降る」
師範の判定結果は・・・
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もう一歩!
モデルさんだろうか。手をつなごうと差し出す手、アウトフォーカスの女性の意味ありげな表情、シアン色の世界でスカートのマゼンダ色が美しい。
作者は、自分の世界を作り上げるのが上手い。スタジオで一から作るという感じではなく、日常の中から切り取ってプラスする、そんな感じか。
1点、差し出した手の形が美しくない。もう少しドアノブを回すように傾ければ良かった。そんな事と思われるかもしれないが、そんなもう少しが大切なのだ。
記念品のお届けについて
にたばるさんには「免許中伝ミニ木札」を、池田のおっちゃんさん、オレンジさんには「門前払いミニ木札」をお贈りします!
記念品は2月上旬にお届け予定ですので、しばしお待ちくださいませ。
以降のお題へのご投稿もお待ちしています!