製品:PENTAX K-3 Mark III Black Premium Kit、レンズ:HD PENTAX-D FA 150-450mmF4.5-5.6ED DC AW

総合評価 星5つ

このレビューを記すにあたり、よくお世話になっている某中の人から『彼方の様に永くPENTAX使われてる方には、良い事ばかりでなく【ココがダメだよ!】的な厳しい事もしっかり書いて欲しい。』と言われていたので、その気持ちを受け止めて、シェイクダウンと並行しつつ粗探しもしたが、正直なところ細かい点が少し?と言った程度で、驚くべき進化を遂げたK-3Ⅲを手にして、ユーザーに対するPENTAXの本気を肌身で受け止めることが出来た、ここまでのカメラを作られてしまうと、今度は自身の腕と感性を磨かないと、自身ただのしょぼい口だけのカメヲタだと露呈してしまう、そんな領域にまで進化している。PENTAXはスゴイ化け物を創ったもんだ(褒め言葉です)

製品コンセプト 星5つ

一昨年のPENTAX100周年イベントで開発発表され、昨年発表されたPENTAX STATEMENTに基づく製品の第1号として誕生した一眼レフ、貰ったカタログの1ページ目に記された【一眼レフの未来を創る。(中略)写真を撮ろう】に、すべてが表現されている気がした。

光学ファインダー 星4つ

光学ファインダーに拘ると宣言しただけあって、これまでと同等いやそれ以上に見やすいファインダーになっていた、但し情報量が増えた?せいか、表示がスクリーンにまで及び、また極力影響を避けたためであろうか?それらが心なしか小さく感じた。無理に収めようとしなくていいので、もう少し見やすくして欲しかった。

画質 星5つ

高感度領域では耐性の向上が著しく、これまでは暗くなったら諦めてた撮影にも挑戦出来る様になった、ただ不必要に光を捕えすぎるところもあるのか?標準の状態で実際よりも明るすぎることが多々あったが、だからと言って画像が破綻してるか?と言えばそんなことはなく、それでも高感度撮影でありがちなざらざらした感じも良く抑えられていて、非常に安心して撮影できると感じた。

動体性能 星5つ

K-3Ⅲを手にして最大の驚きと感激を覚えた!これは本当にPENTAXのカメラなのか!?と。発表後の某販売店のレビューで、在来線特急列車にAF-Cで殆どが追従したとあったが、自身の手元にやってきたK-3Ⅲで確認したら、なんとそれどころか新幹線にも追従したので本当に驚いてしまった。また連写速度の大幅向上も相まって、歩留まり率も大幅に向上し、HDDの掃除がこれまで以上に大変になり、うれしい悲鳴を上げることとなった。これまでは置きピンまたはAF-Sで何度か再合焦を繰り返しでやっていたが、もうその必要が無くなったのが、諦めに近い心境だった分本当にうれしかった。なお自身所有のレンズはFA以降のAFレンズのみだが、ボディ側で駆動するタイプのものが大半を占めている事から、DC/PLM仕様に比べて合焦速度が劣るのでは?と危惧もしたが、その不安もかき消されるくらいに、AFが心地よく決まるのは快感を覚えた。

操作性 星4つ

基本的な操作方法としては、従来の同社機材と比べてもほぼ変わらずなので、その点では安心して使えるが、ちょっと高度な機能を使うなどは、少し解りづらくなった気がした、またカスタマイズが出来るとは言え、ボタンの配置はあまり変えないで欲しいと思う。 背面モニターに表示する項目が増えたためか?ファインダー内同様に情報を一画面上に詰め過ぎな感じがする、そこはもう少しソーシャルディスタンスが必要な気もした。 タッチパネルは最初戸惑いこそあったが、慣れると非常に使いやすく、またアイセンサーの効果もあって誤作動を起こす事も無かったので、これは便利だと感じている。 なお意見が割れてるところだけど、モニターを固定式にしたのは、剛性やタッチパネル化などを考えると、個人的には非常に良かったと考えている。 これまでのは取説はあまり見なくて済んでたけど、今度ばかりはお世話になる機会が増えることだろう、って本来はそれが当たり前なのだが・・・ グリップはK10Dの交換サービス以降、改良を重ね続けた成果が結実してる感じで、これまで以上に自然に握れる感じである。

デザイン 星5つ

昔?某国産高級自動車のカタログに【変化を求めず進化を目指す】とキャッチコピーが記されていたが、K-7以降は大きくデザインを変えておらず、それを今に見ているような感じがしている、因みにK-7発表直前のティザー広告に記されたキャッチコピーが【名機の誇りを受け継ぐもの】だったが、まさにその源流を脈々と受け継ぎ続けてるようなデザインが、個人的に大変気に入っている。

その他ご意見や、ご購入を検討されている方へのアドバイス

従来機比で大きく値上がりしているため、初値で戸惑うかもしれないけど、手にしてしまえば決して高い買い物ではなかった!そう思えるカメラに仕上がってるので、これから購入を考えている方は、安心して飛び込んでください!