製品:PENTAX K-3 Mark III ボディキット ブラック、レンズ:DFA 70-210

総合評価 星4つ

従来型APS-C機からの買い換え、買い増しでは戸惑う点も多いが明らかに進化と進歩を体感出来る。

製品コンセプト 星4つ

ファインダー撮影に特化したコンセプトが明確。可動式モニター非搭載は星撮りやローアングルでのネコ撮りも楽しむ自分としては不満ではあったが、今後は従来機と使い分けていくつもり。

光学ファインダー 星4つ

明るく見やすい。DA55-300PLM等F値の暗いズームレンズではズーム域で明るさが変化するのをファインダー内で確認出来る。

画質 星4つ

K-3II、K-70、KPと従来のAPS-C機とはjpeg撮影時の画像処理の味付けが大きく異なる。シャープでクリアーに写るので個人的には好印象なのだが、ボケ味や柔らかい写真は撮りにくいかもしれない。ホワイトバランスの味付けも従来機ユーザーからすると少し慣れてから詳細な設定変更が必要かもしれない。

動体性能 星5つ

大きな進歩。他社に比べればまだ劣っているかもしれないが、今までは諦めていた様な被写体にも挑んでみようと思えるほどの進化。DA55-300PLMを付けると気持ち良いぐらいに動体が追える。しかしながら従来のSDMモーターのスターレンズ類ではあまり恩恵を感じる事が出来ない。所有のDA★50-135ではAF-C、セレクトエリア拡大でピント位置が安定しない。純正と言えどレンズとの相性があるかもしれない。また、従来APS-C機に慣れているとスーパーインポーズの赤いマークが無くなったので速い動体や夜間の撮影時にピント位置が非常に分かり難い。動体の流し撮り時はファインダーを覗きながらの測距点レバーでAF位置変更が便利。レバーの反応が少し鈍いですが。

操作性 星3つ

UIの進化を含めメニューや設定項目が従来機と異なるので慣れるまで時間が掛かりそう。画像再生ボタンの位置が謎。わざと触れにくい位置に設置した旨の開発記事も目にしたが成人男性の標準的な右手親指サイズでもファインダー見口ゴムや後ダイヤルに当たってしまう。早々にロックボタンへ機能移設した。各ボタンへの機能設定が充実していなければ使い難いカメラになってしまうところだ。そもそもロックボタンも個人的には必要だと思わない。ここは従来機からの流れを踏襲した方が使い勝手としては優れていたと思う。 スマートファンクションは使い勝手がよく分からない。取説の説明も分かり難い。 モニター画面に表示される情報量が格段に増えたが老眼世代には少し厳しい。 表示項目が減っても構わないのでマークやフォントサイズが調整出来れば助かるのだが。

デザイン 星4つ

ミラーレス全盛期なのでコンパクト化を目指したのは理解出来るが、フラッグシップ機、ファインダー撮影に特化した独自の主張を体現するならK-3IIぐらいのサイズ感、重量でも良かったと思う。

アラフィフ老眼

その他ご意見や、ご購入を検討されている方へのアドバイス

止まり物の野鳥など解像度を最優先する撮影ではKPのLV電子シャッターは無反動で便利でした。ファインダー撮影に特化したのは理解出来ますが被写体や撮影シチュエーションの汎用性をもう少し考慮して欲しい。ファームアップによる電子シャッター機能を強く希望します。従来機(APS-C)ユーザーは自分の撮影スタイルをよく考えて購入検討すべきでしょう。このカメラは多機能全部入りお買い得スペシャルではなく硬派な性格だと思います。