フィルム時代からPENTAXしか使っていない事もあって、贔屓もあって大甘な評価ですが、期待通りの製品だと思います。光学ファインダーに注力する為、稼働液晶を切り捨てたのは非常に良い判断だと思います。あらゆる所がK-3から大きく進化し、所によってはK-1すら凌ぐ下剋上の製品です。値段が高いという話もありますが、他社の機械も大幅に値段が上がっている事を考えるとバーゲンプライスではないでしょうか。

ミラーレス全盛ではありますが、一眼レフの進歩は止まっていない事を見せてくれる製品です。K-3から大きく進化していて、全くの別物になっています。

K-1(改造済)を触ってからK-3のファインダーを覗くと見え方に大きな差を感じましたが、K-3 Mark IIIはその様な事がなくK-1と同等の広さでした。

K-1にも決して負けていない画質で、レンズとの組み合わせもありますが、ピントが合った所は鋭く、そうでない所はなだらかにボケていきます。ISOの数値を高くしても安心してシャッターを切れるのは大きな進歩です。緑や青の鮮やかさは相変わらず。

K-1やK-3だと向かってくる車や電車を追従する事が出来ずにピントが抜けますが、今回はその様な事もありません。こうなるとレンズ側の高速化が求められますので、古い製品はリニューアルを進めて欲しい所です。

スマートファンクションがK-1と異なるので若干慣れが必要ですが、そこを除くといつものPENTAXなので、困る事はありませんでした。測距点レバーが独立したのは良かった点です。

いかにも一眼レフという形で、精密なメカが小さいボディーに詰め込まれている高密度な機械という感じがします。グリップは丁度良いサイズで、K-1やK-3に比べて握りやすくなっています。