こんにちは、ラリーです。9月3日に、とてもうれしいニュースが飛び込んできました。

国産初の一眼レフとして1952年に誕生したアサヒフレックスI型が、国立科学博物館の「重要科学技術史資料」(愛称:未来技術遺産)に登録されたのです。
未来技術遺産は、2008年から始まった登録制度で、「科学技術の発達上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの」や「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」に該当する資料が選定され、『重要科学技術史資料登録台帳』に登録するというものです。
この登録制度、企業から自己申告して認めてもらえるものではないので、いつ選んでもらえるかと心待ちにしていたのですが、まさかPENTAXの起源から100年目にあたる記念すべき2019年に登録されるとは!!

以下、アサヒフレックスI型の選定理由です(原文から引用)。
国産初の35mm一眼レフカメラである。独自のねじマウントによりレンズ交換が可能である。一眼レフの大きな欠点の一つは露出後のファインダー像消失(ブラックアウト)であるが、シャッターボタンを押すとミラーが上昇して露出を行い、シャッターボタンを離すとミラーが戻りブラックアウトが解消されるエバーリターンミラー機能を搭載した。この機構はその後シャッターボタンを押すだけでミラー上昇、露出、ミラー復帰という一連の動作を行い、ブラックアウトを解決する本格的なクイックリターンミラーの開発につながり、一眼レフをカメラの主流に導く原動力となった。 日本が世界を席巻した一眼レフカメラを独自技術で製品化した最初の機種として重要である。

私は、特に最後の一文にジーンときました。

ちなみに、9月23日まで上野の国立科学博物館の日本館1Fで今回登録された製品のパネル展を開催中ですが、アサヒフレックスI型は、パネル展示だけでなく日本カメラ博物館から貸し出された実機も展示されています。
このアサヒフレックスI型、とても状態が良く外観もきれいに保たれている貴重品です。未来技術遺産登録パネル展は、展示物の撮影もOKでしたので、もし見に行かれる際はぜひ、現在愛用されているペンタックスで、ご先祖の晴れ姿を記録&記憶していただけるとうれしいです。

掲載画像引用元)1952年写真工業10月号掲載の広告より