>>English Page:When you are lost, the answer might be there on your camera screen
こんにちは、はじめまして、ジョニーです。
PENTAX officialサイトの立ち上げに際し、ユーザーインターフェース(UI)設計の立場から、情報を発信するように抜擢されました。
至らない点もあるかもしれませんが、これからよろしくお願いします。
カメラを購入して電源をオンする。
新しいものを手にして、これからどんな体験が出来るのかを想像する時はとても楽しい時間ですが、最近のカメラは非常に多機能です。(まだ使う方によっては不十分なところもあるかとは思いますが…)開発者としては、皆さんの撮影体験を少しでも快適にすべく製品開発をしていますが、一方で機能を盛り込んだことによってカメラが難解なものになってしまうのも考え物です。
PENTAXのカメラの画面にはそういったジレンマを解消すべく、設定を行う際に役に立つ“ヒント”のようなものが散りばめられています。
今回、ユーザーインターフェース設計の現場から、PENTAXの画面の見方についてお伝えしていきたいと思います。もしかするとこの画面にこんな機能があったの?という発見に出会えるかもしれません。「そんなの知ってるよ!」という方はぜひ教えてあげてくださいね。
ホワイトバランスの設定画面
ガイド左側の赤枠の部分が操作部、ガイド右側の青枠の部分が機能の説明を示しています。
ホワイトバランスの設定画面ではINFOボタンの右に「WB±」と表示されていますが、ホワイトバランスの微調整画面が表示されます。どんな画面になるかは実際に試してみてください。
MENUボタンの「取消」、OKボタンの「決定」はいろいろな画面で共通になっていますが、変更した設定値を取消して元の設定値に戻すか、変更した設定値で決定するかを示しています。OKボタンを押さずにシャッターボタンやAFボタンで設定画面を終了しても設定が保持されます。(一部言語設定や日時設定は除く)
Fx1ボタンの「確認」はデジタルプレビューが実行され、ホワイトバランスの設定画面の背景に画像が表示され、ホワイトバランスの設定値によりどのような変化があるかを画像で確認できるようになります。PENTAX KPではFx1ボタンですが、上位機種のPENTAX K-1やPENTAX K-3では電源レバーのOFF/ONの他にあるプレビューポジションのアイコンが画面に表示されます。
コントロールパネル
コントロールパネルです。カメラを起動してからINFOボタンを押した際に表示される画面です。
この画面では表示アイテムが多く、表示に気が付いていない方がいるかもしれませんが、右下にFx3ボタンのガイドと、スパナマークが表示されています。このスパナマークは何か?というと、コントロールパネルの項目をカスタマイズする機能を示しています。PENTAX K-1 Mark II、PENTAX K-1、PENTAX KP、PENTAX K-70ではコントロールパネルのカスタマイズが可能になっていますので、ご自身の良く使う機能を登録してみてください。
もしカスタマイズした内容を購入時の設定に戻したい場合は、カメラの電源をオン→INFOボタン→グリーンボタンの順に操作すると、設定をリセットすることができます。
画面上にガイドは表示されていませんが、PENTAX KP限定の裏技的な機能として、コントロールパネルに登録する機能を選択する画面では前電子ダイヤルの操作でページ送りが可能です。
カスタムファンクションの設定画面
こういったガイド表示もある、ということでご紹介します。
真ん中にある「8」[半円]「10」という表示がガイド表示です。
まずこの半円は、社内では餃子、まつ毛、ゴーヤなど、いろいろな愛称で親しまれておりますが、カメラの前後電子ダイヤルを示しています。このアイコンでは後電子ダイヤルですね。
画面上部の「ブラケット撮影順」という項目名の左にある「9」という数字がカスタムファンクションの番号になっていますが、このガイドは後電子ダイヤルを左に回すと8番のカスタムファンクションを表示し、右に回すと10番のカスタムファンクションを表示する、というガイドになります。ダイヤル操作でカスタムファンクションを切替える操作はPENTAX K-3が初搭載です。
同じように電子ダイヤルを左右に操作すると設定値が切替わる機能としてカスタムイメージがあります。後電子ダイヤルでシャープネスの切替え、前電子ダイヤルでコントラストの拡張設定のオン/オフが可能です。
ガイド表示の他にも、画面内に文章で説明文を表示している機能もあります。どういう機能なのかわからない場合の参考にしてください。
メニュー画面
以下の記事でも紹介されておりましたメニューのページ送りです。
画面右下のガイド表示ですが、左側のアイコンはカスタムファンクションの時と同じく後電子ダイヤルを示しますが、右側のアイコンはページ送りを示しています。これは、十字キーで一番上のタブにカーソルを移動しなくても、後電子ダイヤルを操作することで、即座にページ送りができることを示しています。
また、ガイドには表示されていない裏機能ですが、メニュー画面では前電子ダイヤルも有効です。前電子ダイヤルでは静止画メニュー/動画メニュー/再生メニュー等のタブを変更することが可能です。静止画メニューを選択している場合に前電子ダイヤルを右に回すと動画メニューに、もう一度操作すると再生メニューに移動します。
たとえば静止画の5ページ目にあるボタンカスタマイズを表示したい場合、以下の操作順が目的の設定項目にいち早くたどり着けます。
①前電子ダイヤルで動画を選択する
②後電子ダイヤルで左に1ページ切替える
③上下キーでボタンカスタマイズを選択する
RAW展開画面
RAW展開画面です。
これまでは画面の下側に表示されるガイドについて説明してきましたが、RAW展開画面では画面の右上のガイド表示にも注目していきましょう。
左側のアイコンは前電子ダイヤルです。右側はフォルダ番号とファイル番号を示していますが、これは1画像RAW展開時に前電子ダイヤルで画像を切替えることが可能だということを示しています。展開するRAW画像を変更したい場合に前後にあるRAW画像に切替えることができます。ただし、画像を切替えた際、設定値は切替えたRAW画像の撮影情報に戻るので気を付けてください。
その他に画面下部にINFOボタンと「確認」が表示されています。これはRAW展開時にアイコンや文字が邪魔で画像が確認しにくいときに、一時的に画像のみを表示する機能です。INFOボタンを押している間だけ、下のように画像のみの画面を表示して画像をしっかりと確認することができます。
マルチ再生画面
最後に再生のマルチ再生画面です。
社内のPENTAXIANでも知らない人がいたため、追加で紹介します。
INFOボタンの右のアイコンは一度に表示できるサムネイルの数を切替えるガイドです。
デフォルトは20分割ですが、6分割、12分割、20分割、35分割、80分割から選択することができます。
小さい画像で撮影時の雰囲気、色味から目当ての画像を見つける際には細かい分割が有効になりますね。
再生画面でも下側以外にもガイドがあります。
画面左上にある消去ボタンとゴミ箱です。これはマルチ再生画面で選択した画像を消去する機能が有効になります。
マルチ再生画面の画像の中から消去したい画像を選択して、一括で消去することができます。消去画像の選択画面では、OKボタンで消去したい画像を選択します。Fx3ボタンで複数の画像をまとめて選択することもできます。1枚でも画像を選択すると左上の消去ボタンがグレーから白に変わるので、再度ゴミ箱ボタンを操作することで消去することができます。
今回は画面内に表示しているガイドの見方についてお伝えしてきました。
これまで画面に表示されている様々な情報に気が付いていなかった方もいらっしゃるかと思いますが、画面の端から端までいろいろな部分に目を向けていただき、新しい発見と使いこなしが見つけられたら幸いです。