ども、”こっしぃ”です。

ここ2回は新機能の紹介が続いておりましたが、第4回から第6回までは、画像編集の作業手順に沿ってDigital Camera Utility 5(以下、DCU5)の機能を見てきました。
>>第4回(画像の転送と選別)を読む
>>第5回(編集候補画像の登録と画像処理パラメーターの編集開始)を読む
>>第6回(階調の調整といろいろな画像補正)を読む

今回は、画像の保存時の機能について紹介します。

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第9回 画像保存時の機能

トリミング

画像を保存する前に、不要な部分を切り落とす機能が「トリミング」です。トリミングはBrowserモード、Laboratoryモードの両方で使用可能ですが。DCU5の標準状態では、両モードともトリミングのコントロールパネルは非表示になっていますので、メニューの「ウィンドウ」から「トリミング」を選択して、トリミングパネルを表示して下さい。

図1 トリミングパネル(フローティング状態)

画像リスト上で画像ファイルが一枚選択されており、画像表示ページに画像が表示されている状態で、トリミングパネルで「適用」チェックボックスにチェックを入れると、パネルの操作部材が有効になるとともに、表示中の画像の上にトリミング枠が表示され、画像の切り取り範囲を設定することが出来ます。トリミング枠には操作用のハンドル(四角い点)が付いており、ハンドルをドラッグすることにより、トリミング枠のサイズを変えることが出来ますが、枠の拡縮の仕方はトリミングパネルの設定によります(後述)。
トリミングパネルで設定できる項目は以下の通りです。

・初期化

トリミングパネルの設定を初期状態に戻します。いろいろ変更しすぎて思った通りにならなくなって、最初からやり直したい場合などに有効です。

・最大化

LaboratoryモードでRAWファイルを対象にしている場合において、そのファイルが持つRAWデータの最大出力範囲に対して、有効画素範囲が意図的に小さく設定されているとき、このボタンを押すことで、画像として出力される範囲を最大出力範囲にまで拡大することが出来ます(Browserモードでは使用できません)。ちなみに有効画素範囲が小さく設定差入れている画像ですが、例えば、撮影時にアスペクト比変更が設定されているが、RAWデータ自体はその機種の標準状態で保存されている場合などが相当します。図2および図3は、HD PENTAX-D FA 21mmF2.4ED Limited DC WRを装着したK-1 Mark IIで、クロップを1:1にして撮影したRAW画像をLaboratoryモードで開いて、トリミングパネルの「適用」にチェックを入れたところ(トリミング枠初期状態)と、トリミングパネルの「最大化」ボタンを押したところ(枠の大きさは初期状態のまま)です。「最大化」を有効にすると、クロップで切り落とされていた部分が使えるようになっていることがわかります。

図2 K-1 Mark II で1:1撮影したRAW画像のトリミング枠デフォルト状態

図3 図2の画像でトリミングパネルの最大化ボタンを押した状態

・左上座標

トリミング枠の左上座標を指定します。座標は画像の左上を原点(0, 0)として、原点からの横・縦の画素数で表した物です。

・領域サイズ

トリミング枠の幅と高さを画素数で指定します。

・センタリング

トリミング枠を画像の中央にそろえます。

・領域の縦横比

トリミング枠の縦横比(アスペクト比)を指定します。原画像(トリミング前の縦横比を維持)、定型(各種印刷用紙の縦横比)、任意(横:縦を数値指定)、不定(縦横比を指定しない)の4種類から、ラジオボタンで選択します。トリミング枠のハンドルをドラッグしてサイズ変更する際は、どのようにドラッグしてもここでの設定に依存してサイズが変わります。

画像サイズ変更

画像全体の画素数を変更(リサイズ)します。画像サイズ変更を設定する方法には、以下のような種類があります。

a. Browserモードの画像リストで画像ファイルを一枚以上選択-[ツール]メニューから[画像サイズ変更]を実行

b. Browserモードで画像を表示中に「名前を付けて保存」を実行-保存ダイアログの[画像サイズ変更]ボタンを押して設定

c. 「展開して保存」を実行-保存ダイアログの[画像サイズ変更]ボタンで設定

d. 「複数画像を連続展開」を実行-保存ファイル名設定ダイアログの[画像サイズ変更]ボタンで設定

上記のうち、aを実行した場合は、選択した既存の画像のサイズを変更して別名で保存します。RAWファイルが選択された場合は、プレビュー用に埋め込まれたJPEG画像が対象になります。サイズ変更以外の画像処理は行いません。bを実行した場合は、画像表示ページで表示中の画像をリサイズしますが、その画像にトリミングが適用されている場合は、トリミング枠の範囲を指定サイズで保存します。a同様、それ以外の画像処理は行いませんが、選択されているのがRAWファイルで、簡易表示中(埋め込みJPEG表示または縮小RAW展開表示)の場合は、「名前を付けて保存」の仕様として、ファイルの既定パラメーターによるフルサイズRAW展開画像に差し替えるかどうかの確認ダイアログが表示されることがあります。

画像サイズ変更を行う場合は、いずれも以下の図4のような設定ダイアログでサイズ指定を行います。

図4 画像サイズ変更

画像サイズ変更ダイアログでの設定項目は以下の通りです。

・サイズ指定方法

サイズの指定方法は以下の5種類から選択します。

「指定のサイズにそろえる」–  出力画像の幅と高さを指定します。元の画像のアスペクト比と異なる縦横サイズが指定できますが、はみ出た範囲は切り捨てられます。
「幅をそろえる」 – 出力画像の幅を指定します。高さは元の画像のアスペクト比に応じて自動調整されます。画像が複数選択されていた場合は、画像の縦長/横長にかかわらず、すべての画像の横幅の画素数が一定になります。
「高さをそろえる」 – 出力画像の高さを指定します。幅は元の画像のアスペクト比に応じて自動調整されます。画像が複数選択されていた場合は、画像の縦長/横長にかかわらず、すべての画像の高さの画素数が一定になります。
「長辺をそろえる」 – 出力画像の長辺の画素数を指定します。短辺は元の画像のアスペクト比に応じて自動調整されます。画像が複数選択されていた場合は、画像の縦長/横長にかかわらず、すべての画像の長辺が一定になります。
「短辺をそろえる」 – 出力画像の短辺の画素数を指定します。長辺は元の画像のアスペクト比に応じて自動調整されます。画像が複数選択されていた場合は、画像の縦長/横長にかかわらず、すべての画像の短辺が一定になります。

ちなみに上記でいうところの画像の「幅」および「高さ」は、Exifタグの画像表示方向情報を反映した横方向および縦方向のサイズです。例えば画像の表示方向が実際の画像データに対して90度回転している(いわゆる縦位置になっている)とき、その画像の「幅」は短辺に相当します(後述の「画像表示方向の初期化」参照)。

・画像サイズ

出力画像の幅または高さを設定します。サイズ指定方法によって、幅または高さが設定可能になります。

<画素数指定>

幅または高さの画素数を設定します。

<解像度指定>

画像の印刷時の大きさ(幅または高さの長さ)と解像度を設定します。

画素数または印刷時の大きさのどちらか一方を入力すると、設定されている解像度に応じてもう一方が自動的に調整されます。

・画像表示方向の初期化

元画像の画像表示方向情報がデフォルト値(正位置)以外に設定されているとき、サイズ変更後デフォルト値に初期化して保存します。チェックが入っていないときは、元の画像の情報が維持されます。例えば元の画像が縦位置撮影で、画像表示方向情報が縦位置(左90度または右90度)だったとき、この設定にチェックが入っていると、保存後の画像は表示方向が正位置で、画像データの並びは見た目通りの向きに整列されます。

・リセット

ダイアログの設定値をデフォルト状態に戻します。

文字入れ設定

画像の最終保存時に、画像データ上に任意の文字列を入れることが出来ます。保存ダイアログの「画像に文字を入れる」というチェックボックスにチェックを入れると、文字入れ設定ダイアログを開くボタンが有効になります。

図5 文字入れ設定

「文字入れ設定」ダイアログにおける設定事項は以下の通りです。

・フォント

文字のフォントを選択します。

・文字色

文字の色をオレンジ、黄緑、白、黒の4色から選択します。

・文字装飾(太字/斜体/縁取り/透過)

文字に装飾を付けるかどうかを設定します。それぞれチェックボックスにチェックを入れると適用されます。

・位置

画像上の位置を設定します。位置は9カ所(四隅、四辺、中央)から選択します。選択状態に応じて、ダイアログ左側の文字列配置イメージの文字列枠の位置が変わります。

・サイズ

文字列の大きさを3種類(大、中、小)から選択します。選択状態に応じて、ダイアログ左側の文字列配置イメージの文字列枠の大きさが変わります。

・文字列

画像に重ね合わせる文字列を入力します。

なお、縦位置撮影した画像(画像リストのサムネイルの左上に表示されている画像表示方向情報アイコン(四角の上に三角が載っている図)が正位置以外になっている画像)に文字入れを行う場合は、オプションの「画像保存」-「画像の回転」を「画像データを回転」に設定してください。

ファイル種別/圧縮率設定

ファイル保存に係わる最後の設定は、ファイルの種類(保存形式)と圧縮率です。

図6 ファイル種別と圧縮率(実際の動作状態を表す物ではありません)

・ファイルの種類

JPEGまたはTIFFを指定します。TIFFは1画素1色あたりの色深度が8bitのものと16bitのものが選べます。後で汎用の画像処理ソフトで加工したりする場合は、16bit TIFFで保存しておくと、画像処理による画質の劣化が低減できます。

・圧縮率

ファイルの種類でJPEGを選択した場合は、星の数で圧縮率が選べます。星の数が多いほど、圧縮率は低く、より高画質が維持されますが、ファイルサイズは大きくなります。反対に星の数が少ないほど、圧縮率が高くなり、画質は低下しますが、ファイルサイズは小さくすることができます。

以上、画像を保存する際の機能について見てきました。これらをうまくお使いいただき、印刷、文書への埋め込み、SNSでの共有など、用途に適した画像を生成していただきたいと思います。

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