カメラを持って出掛けると、なんでもない日常が、光の輪郭をもって浮かび上がる。
さぁ、今日もカメラを持って出掛けよう。
第5回「旅写真のコツ?」
今回は日常を少し離れて旅写真の事。
旅に出る時、先ず考えるのは「どのカメラを持っていこう?」ですよね?(笑)この段階からワクワクドキドキです。
そして、旅に出ると、目にするものが全て新鮮で、フォトジェニックに見えます。その上、気持ちも浮かれて際限なくシャッター切っちゃいますよね。で、後で見返してみると、何が良かったかさっぱりわかない写真を量産してたりして…。
いい旅写真を残すコツみたいなものがあればいいのに。
私が考える旅写真のコツとは、ずばり「日常の延長線で撮る」です。旅に出ると、つい観光地、名所旧跡等に行って撮りたくなりがちです。でも、綺麗で説明的な写真は、もう絵はがきになって売店に売っています。せっかくなら自分だけの旅写真を撮りましょう。
とは言っても、自分らしい旅写真とは?
普段撮ってる写真達を思い返してください。部屋のカーテンの隙間から差し込む朝日、路上の変なもの、公園に咲く花、街の決定的瞬間。そんな日頃自分が撮っている写真を意識すれば大丈夫。どこに行った写真かわからなくても平気!旅は自分だけのものですから。
どんな時も日頃の自分目線でファインダーを覗く。旅に限らず、これが一番の写真を楽しむ方法(コツ)だと思います。
私は、慣れない撮影仕事の時に、必ずこれを意識して忘れない様にします。そうすると、緊張せず自分の仕事をする事が出来ます。
例えば、有名人のインタビューだったり、不得意な料理写真を撮らなければいけない仕事の場合、プレッシャーに負けて自分を見失いそうになる事があります。でも、いつもの自分、自分がいいと思うものを見る目線を忘れなければ、結果的に納得の写真が撮れます。
旅だからこそ、自分の事を色々と考えるチャンス。普段の自分、自分の写真(目線)についても考えてみてください。それがわかれば、非日常の旅にあっても、いつもの自分目線を失わず、きっと良い写真が撮れるはず。ちょっとした意識で写真はグッと良くなります。
最後に、旅写真のコツで一番大事なのは、旅を楽しむ事。カメラを持っているからと言って、撮ることばかり考えていると、かえって良い写真なんて撮れませんよ。写真は「お土産」くらいに思ってちょうどいいかも?