10月のお題は…『太陽を感じる〇〇』

木村 琢磨 師範

写真と太陽の関係性は非常に特別なものです。太陽があるおかげで写真を撮影することができ、時にライティングのヒントを教えてくれたりもします。風景ではなくスナップやポートレート、料理写真や建築写真など様々なジャンルで太陽を感じる瞬間があるでしょう。直接太陽をフレーミングしたり、間接的に太陽光を写したり、表現方法は写真を撮る人によって全く違います。あなたが太陽を感じた瞬間や景色を自分の感性で表現してみてください。

 



木村 琢磨 師範からの10月のお題は太陽を感じる〇〇でした。
このお題に投稿いただいた中から師範が選んだ作品を、添削コメントを添えてご紹介します。

10月の挑戦者その4:capriさん

横浜の大さん橋ふ頭で撮影しました。
夕日に照らされた桟橋が綺麗に輝いていました。

capri
埼玉県在住、男性。スナップ、風景写真を中心に写真を撮っています。PENTAX K-1とHD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WRで撮影。

 

師範の判定結果は・・・

残念ながら…

木村 琢磨 師範からの添削コメント

 

かなり強い夕日と出会った瞬間ですね。

桟橋の輝きに注目して撮影されたのだと思いますが光源である太陽も桟橋も中途半端な写し方になっています。もっとアンダーに撮影しても桟橋の輝きは残りますし空の色も濃くなり太陽そのもののアウトラインもハッキリしたでしょう。

シャドウ部分のディティールがハッキリ残っているのでそちらに視線が引っ張られてしまいます。

ご自身のイメージに対して少し情報が多いのでもっとアングルを大胆に変えて逆光で輝いている桟橋部分だけを切り取るように撮影するとより意図が伝わりやすいです。

ホワイトバランスもオートなので次回の撮影ではカメラにあらかじめ登録されているプリセットを活用してください。
太陽が出ているからWB太陽光を必ず使うというわけではなく意図的にWBをズラすことでもっと自分が表現したい色と出会えると思います。

是非もう一度同じ場所を撮影していただきたいです!

10月の挑戦者その5:akeさん

白樺の木の向こうに太陽に輝く黄色と赤の紅葉があまりにきれいで立ち止まって撮ってきました。

ake
大阪府在住、女性。ファインダーから見る世界が好きです。PENTAX K-3IIとsmc PENTAX-DA★50-135mmF2.8ED[IF] SDMで撮影。

 

師範の判定結果は・・・

もう一歩!

木村 琢磨 師範からの添削コメント

 

まるで絵画のような一枚で透過光で輝いた紅葉が美しいですね。

直接的に太陽の姿を見せることなく、紅葉の葉を使って太陽の存在を表現されています。色のバランスや配置もとても安定感があり見ていて安心感があります。

ファインダーを覗くことに夢中になって気が付かなかったのかもしれませんがアングルをもう少し下げる、もしくはもう一歩寄って撮影することで画面真ん中上部にチラッと見える建物?をフレームから外すことができたのではないかと思います。

全体的にここまで上手く纏まっているのでもう一工夫してさらに完成度を高めてみましょう。

逆光のシチュエーションは順光よりも露出による変化が大きいのでもっとアンダー、もっとハイキーの仕上げにも挑戦してみてください。

10月の挑戦者その6:きよどんさん

朝露の中で籾に照らされた光を写してみました。

きよどん
岡山県在住、男性。ME-Superからのお付き合いです。PENTAX K-3とSIGMA APO MACRO 180mm F3.5 EX DGで撮影。

 

師範の判定結果は・・・

もう一歩!

木村 琢磨 師範からの添削コメント

 

撮影に至るまでに太陽の光を探して、さらにひと工夫していることが伝わってくる一枚です。

葉に付着した水滴がキラキラしていて間接的な太陽が見事に表現されています。

全体を見ていると撮影している時に稲をどこまで画面に入れようか悩みながら撮影されたと思います。右下の空間にもう少しだけ光を浴びた稲の存在感を出してもよかったでしょう。
水滴に映り込んだ稲がいいアクセントになっていますが水滴のエッジにキラッと輝く光がもう少し強く入れば完璧に近い一枚に仕上がったのではないでしょうか。

光の使い方が上手なのでカラーだけではなくモノクロ作品としても見てみたいと思う一枚です。

モノクロとカラーでは物の見え方・捉え方が変わってきますのでモノクロでもチャレンジしてみて欲しいです。

記念品のお届けについて

akeさん、きよどんさんには「免許中伝ミニ木札」を、capriさんには「門前払いミニ木札」をお贈りします!

記念品は12月上旬にお届け予定ですので、しばしお待ちくださいませ。

その他の投稿作品をご紹介

最後に、10月のお題の投稿作品の一部をご紹介させていただきます。
こちらは師範の評価とは関係なく、今後挑戦される方に参考にしていただけるよう編集部にて選んで掲載しております。

〔クリックで写真が大きくなります〕

以降のお題へのご投稿もお待ちしています!

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