製品:PENTAX K-3 Mark III ボディキット シルバー、レンズ:HD PENTAX-DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR RE

総合評価 星5つ

写真の画質、AF性能、動体の捕捉性能など、これまでのPENTAX機からかなりブラッシュアップされた印象を受けました。操作性や機能が向上したので、使っていて楽しいですし、画質も進化しているので、撮れた写真の出来を確認するのを楽しみにしながら撮影しております。お値段はこれまでの機種と比較するとハードルが高いですが、それでも買って良かったと思える機種であります。

製品コンセプト 星5つ

以前はNikonのD500やPENTAXのKPを使用していました。D500の動体性能には満足していたものの、階調や色表現についてはKPが気に入っておりました。K-3 Mark IIIに関しては、その両機種のいいところ取りをしたような機種だと感じております。

光学ファインダー 星5つ

メーカーもファインダーにはこだわっているとのことで、特に不満なく見やすいと思います。個人的には機能性の面で大変気に入っております。本機種にはクロップ機能があり、1.3x時に枠が表示される点(電源がOFFになっていても)が便利です。また、電源が入っている時、ファインダー内の上側と右側の隅に上下左右の水平を確認できる水準器が表示されており、構図決めに非常に役立っています。

画質 星5つ

2400万画素フルサイズミラーレスも所有していますが、日中使用する限りでは遜色なく大変高画質だと思います。画質に関して気に入っている点は、やはり撮って出し画像の緑と青の発色が美しいことです。特に新緑の山や海などを撮るのにはうってつけです。そこが私が好んでPENTAX機を使用している理由でもあります。

動体性能 星4つ

KPを使用していた頃に一番の不満点だったのが、RAWとJPEG画像を同時記録する撮影モードだと、まともに動体が撮れない(連写速度やバッファの少なさ)事でした。その点においては連写速度は大幅に改善され、RAW記録でもある程度は安心して連写撮影が出来るようになりました。過去にD500を使用していたので、バッファの比較をするとどうしても差は感じます。しかし、私の用途(家猫や野鳥の撮影)であれば2~3秒前後の連写撮影まで事足りたので、概ね満足です。レンズについてはDA 55-300mm PLMレンズを使用していますが、AF-S、AF-CともにKPと比較すると想像以上に快適でした。レンズとボディの相性がよいのか、個人的にはD500と比較してもそんなに遜色ない印象です。薄暗い場所でのAFも思いのほか合焦するので、良い意味で予想を裏切られ大変驚きました。

操作性 星5つ

一番のお気に入りポイントはジョイスティックが追加です。これでAFポイントを移動する際に非常に便利になりました。AFボタンやAE-L、ISO、露出補正など独立したボタンも多く、以前使用していたKPより、細かい設定が出来るので非常に助かっております。 手振れ補正について、本機種ではボディ内手振れ補正を搭載しているため、広角~標準域の手持ち撮影でその恩恵が大きくスナップ撮影のような用途でも重宝します。逆にですが、望遠域の撮影において、日中に高速シャッターで使用する場合には違和感ないのですが、ある程度低速シャッターで流し撮りをするような用途では、レンズ内手振れ補正で撮影していたD500と比べてブレやすいかなという印象を受けました。使い方によっては、一脚や三脚の補助などで改善も出来そうな気もします。

デザイン 星5つ

シルバーのカラーデザインに惹かれて購入しました。他社の国産一眼レフではシルバーのラインアップは現行機ではほとんど存在しないと思います。レンズに至ってはさらに希少です。そういう意味ではPENTAXのカメラはシルバーデザインのレンズも多く、そういったマッチングも楽しめて非常に楽しいカメラでもあります。

はしるひと

その他ご意見や、ご購入を検討されている方へのアドバイス

ご購入を検討されている方へK-3 Mark IIIを試写できる機会がありましたら、是非望遠レンズ(個人的にはDA 55-300mm PLMがおすすめです)を試してみてください。とても楽しく撮影が出来ると思います。もちろんコンパクトな単焦点レンズやズームレンズを使っての撮影でもPENTAXならではの体験ができると思います。ここからはメーカーへのご要望ですが、動体を積極的に撮れるようになったからこそ、今後レンズ内手振れ補正に対応した望遠レンズの登場に期待したいです。