今回はちょっとマニアックにAFの測距点のお話をします。出来るだけ分かりやすく書きたいとは思いますが、めんどくさいなぁ〜と感じたときは後半の写真だけでも見てやってください。
カメラとレンズ
カメラは PENTAX K-1 Mark II・レンズは HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AWです。このレンズは新世代スターレンズとして登場した最初の1本で、そのボケ味に一目惚れして購入しました。
そんなボケ味を堪能するために撮影モードは絞り優先でF1.4(絞り開放)です。そのとき気になるのがAFの精度です。参考までにファインダーでピントの山がつかみやすい K-1 Mark IIを使っていてもピント精度は近接撮影以外はAFにかなわないのでMFにはしません。
AF精度の違いを知る
ホームページにも書かれているように、AFの測距点には精度の違いがあります。この違いを表しているのが、F2.8光束対応AFという表記です。そもそも光束って意味がわからないし、クロスセンサーになっている方が大事でしょ。確かにクロスセンサーになっていると縦横の線に対応するので精度は上がります。
それではF2.8光束対応AFというのはどんな意味があるのでしょう。これはF2.8の深度でピントが合うという意味です。この解説はちょっと大雑把すぎるところがありますが、これ以上細かい解説は私の理解力を超えます。
ペンタックスのホームページの K-1 Mark IIの解説ページにはどこにF2.8光束対応AFが使われているか表記してあります。ちょっと大げさな書き方をすると今回のように絞りF1.4を使った撮影でそれ以外の測距点を使うとピント位置がずれる可能性が大きくなります。
その違いは体験済み
初めて今回のレンズを使ったときには測距点を動かした撮影をしました。これはコサイン誤差というピントを合わせた後に構図を変えるとピントがずれてしまうのを防ぐためです。それでも撮影結果を確認するとピントが少しずれていることがありました。そこでMFにもチャレンジしたのですが、さらによくない結果になりました。最終的にど真ん中の測距点だけを使って、構図を整えるときはフォーカスロックでカメラを振るという撮影をしたところピントもバッチリになりました。これはペンタックのカメラに限らずAF一眼レフカメラ全般に言えることです。
撮影地は川越・カスタムイメージは雅(MIYABI)彩度-1
撮影に出かけた川越は首都圏から近く観光客も戻り始めている場所です。この日は平日でしたが、有名スポットにはかなり多くの人出がありました。そんな人を避ける裏道を見つけるのも街の撮影の楽しみです。
雅(MIYABI)は赤というか朱色の再現力が高く、最近話題のSATOBIの対極にあるような艶やかさが魅力です。その艶やかさを少し抑えるために彩度をマイナス1にするのがケイタ流です。
絞りは開放F1.4
撮影日が少し薄曇りだったというのも開放絞りを使うのには好条件でしたが、そんな光の弱いときでも色の再現力が落ちないのは雅(MIYABI)のおかげもあります。実は正確なオートホワイトバランスが縁の下で働いています。ちょっとメーカーの宣伝のようになっていますが、そんな繊細さを楽しむのにもこのレンズは適しています。
街を楽しむ
最後は新世代スターを堪能する
最後は結局レンズ自慢のようになりましたが、このレンズのバランスの素晴らしさは少し柔らかさを感じるところです。その柔らかさが最後に紹介した階調の滑らかさにも繋がっています。それでいて繊細な切れ味を持っているのが新世代スターレンズです。そんなレンズと古都と呼ばれる場所の雰囲気はマッチします。
まとめ
レンズが変われば気分も変わります。ちょっと大げさですが、そんな味わいを個々のレンズに持たせているのがペンタックスのレンズ作りだと思っています。その味わいは一眼レフカメラで想像力を活かしながら撮るのに合っています。
次回は、フルサイズで使うDA40mm Limited です。
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