今回はまたまたDAレンズをクロップなしのフルサイズで使う話です。それもかなりの超広角レンズです(笑)。

カメラとレンズ

カメラは PENTAX K-1 Mark II・レンズは HD PENTAX-DA 15mmF4ED AL Limited(以下 DA15Ltd)です。このレンズをクロップなしのフルサイズで使うという暴挙にでました。普通はクロップして使いますのでお間違えなく。

今回の使い方はかなりマニアックになりますのでご注意ください。

イメージサークルのケラれについて

もちろん DA15Ltd をクロップなしのフルサイズで使うとケラれます。それもかなりガッツリと。それでも敢えてフルサイズのままで使いたいと思うのはその広さを活かすためです。実はトップの写真もフルサイズのまま使っています。

左:フードを収納した状態でも画面の左右がかなり暗くなっている。この状態を ケラれている という。これはレンズのイメージサークルが小さいためにおこる

右:フードを引き出した状態。こちらはフードによるケラれなのでその形がでている

 

クロップして使えばケラれもなくスッキリした抜けの良さがわかる描写を楽しめる

上の3枚の比較を見ていただいてもその画角の広さの違いはわかっていただけると思います。当たり前ですが、フルサイズでそのまま使えば15mmはかなり超広角レンズになります。それを活かしたいというのが今回の発想です。フードは常時収納した状態にします。

上の3枚::絞り優先オート F5.6

ケラれはトンネル効果?

かなり強引ですが、ケラれている状態をトンネル効果として活用するというのが第1歩です。トンネル効果で周辺が暗くなると引き締まった感じや奥行きが加わりやすくなります。

以下:絞り優先オート F5.6

露出補正 -1.3EV 超広角レンズではその広がりのために画面が散漫になることがある。ケラれのトンネル効果はその印象を弱めてくれて奥行きに集中しやすくなる

 

露出補正 – 0.3EV この広がりがあるとポツンと一人で座っているような雰囲気を作りやすい

ケラれのトンネル効果で超広角レンズで散漫になるのを軽減するというのはかなり強引は発想です。さらにこの狙い方は限定された条件での使い方になります。上の2枚でも画面中心より画面周辺がと暗くなる条件になっています。

 

露出補正 -0.3EV ケラれが目立ちすぎている例はあまり好ましいとはいえない

夜景+リバーサルフィルムがオススメ

そして、オススメするのは夜景です。それもちょっと怪しさを感じるような繁華街が合っています。さらにカスタムイメージをリバーサルフィルムにするとコントラストも上がるのでケラれが周囲の暗さに馴染みやすくなります。

以下:絞り優先オート F4.0

 

露出補正 -0.3EV 夜の闇がケラれも隠してくれる

 

露出補正 -0.3EV ポイントを絞るのは超広角レンズを使うときの常道。画面を傾けると広がりを強調できる

 

露出補正 -0.3EV 道路を画面の中心に捉えた。画面周辺が少し暗くなる場所から撮るとケラれが目立ちづらくなる

 

露出補正 -0.3EV お店の軒先をガッツリと、考えすぎても同じよふな感じになるし、考えなさすぎると平凡になるのが超広角レンズの難しさ。さらにケラれというミッションを加えて攻めた

撮影地は中野

夜景は中野です。それも昭和の雰囲気が色濃く残る路地に溢れた飲食店街です。夜にこんなところでじっくり撮影しているとちょっと気分が良くなった皆さんの格好に餌食になる可能性があるので、リズミカルにチャッチャッチャと撮影しましょう。

 

露出補正 -1.0EV どんな条件でもシャッターを押す瞬間は焦らず堂々とするのが街角撮影の基本

 

露出補正 -1.3EV サクッと撮ってササッと帰る。そんな潔さもたまには良いと思う

まとめ

今回はかなり強引な使い方です。そもそも個人的にはフルサイズはFAというのが単純で良いと考えています。たまにこんな強引なことをすると新しいイメージが湧いてくる。それぐらいで笑っていただけると助かります。

次回は、夏天+真四角のマジック です。