残暑の9月、高尾を訪れました。と言っても高尾山ではありません。3年前に急逝した友人の墓参りです。この界隈は都心からアクセスも良く緑と水が豊富で人気です。京王線のホームから眺める景色は何となく清々しく感じます。今回持参したカメラは「K-3 Mark III」。レンズは「smc PENTAX-FA31mmF1.8AL Limited」選びました。さてブラブラとペンタビする前に墓地に眠る友人に会いに行くとしましょうか。

 


JR駅前ロータリーからバスに揺られること約15分。高台にある目的の墓地に着きました。入口ゲート付近からは遠くの景色もよく見えます。その手前には緑に囲まれた墓標が並んでいますね。3回目ですが足が自然と友人の墓に向かいます。気がつくと眼の前に立っていました。墓石を洗い花を手向けしばし佇みます。3年前は新型コロナもなく、翌2020年に東京五輪が開催されると思ってたんですよねえ。いやあ月日が経つのは早いものです。

 

この界隈は墓地だらけです。なのでこんなドライブスルースタイルの花屋もありました。しばらく待ってみましたが利用するクルマは現れませんでした。

 


墓参りを終えて丘を下り山を登ります。そう、八王子城跡にやってきました。山城として名高いここはいろいろと噂もありますが、撮影し甲斐のある素晴らしい場所です。すぐ横を中央自動車道が通っていますがとても静か。ひとけも少なくのんびりとペンタビできます。

 


ここは解説板が数多く設置されていて城の歴史や構造などを学びながら歩けます。曳橋の上でローアングル撮影を試みました。「smc PENTAX-FA31mmF1.8AL Limited」の絞り開放での優しいボケ味がいいですね。

 


ぐるっと城を一周して林道に出ました。なかなかの登りもあり歩きごたえがありましたね。横には城山川が流れています。スーッと冷たい風が身体を包みこんでくれました。御主殿の滝には哀しい言い伝えもあり、ちょっと涼しくなりましたよ。

 

城跡を出て歩きます。山を離れるとちょっと暑くなってきました。野菜の無人販売所や庭園カフェなどがあって、それらを撮りながら下っていきます。肩から提げた「K-3 Mark III」がぶらんぶらんと揺れます。

 

横を見ると墓地がそびえます。この界隈はいったいどれくらいの人が眠っているのでしょうか?そんなことを考えてしまいます。よく訪れる多摩丘陵も墓地が増えているのですが、どんどんと緑が壊されて墓地になっていきます。ちょっと考えてしまいますねえ。

 

中央自動車道横まで下りてきました。向かいのつけ麺屋のカラーリングと横に立つ麒麟が気になりました(ちょっと小さいですが)。「smc PENTAX-FA31mmF1.8AL Limited」の47.5mm相当(35ミリ判換算)という画角は街中ブラブラ撮影にとてもいい距離感だと感じます。

 

武蔵野稜を左に見つつJR高尾駅まで歩いて戻ってきました。この駅は「関東の駅百選」に認定されており趣のある駅舎になっています。しばらく撮影したあと改札横にあったカフェで甘酒をいただきました。これが美味しいこと!

 

ここJR高尾駅のホームには太平洋戦争中の米軍機からの機銃掃射痕が残されています。2番線ホームの31番支柱に穴が空いているのです。「昭和20年の銃撃痕」と案内板もあるのでご存じの方も多いでしょう。その部分は塗装されていないので赤錆が浮き生々しい印象です。

 

銃撃痕を見たあとは京王線ホームに向かいます。跨線橋から見てみるとちょうど高尾山口から列車がやってきたところのようでした。思えばコロナ禍以前は青春18きっぷを使って、ここJR高尾駅から小淵沢行きの列車に乗り込んで信州に出かけていたりしたなあ、と思い出しました。またバックパックに「K-3 Mark III」を放り込んであてのないペンタビに出てみたいものですね。