SHCというのは、スーパーハイコントラストの略で佐々木啓太オリジナルの設定です。とはいえ、それはカスタムイメージ:リバーサルフィルムとデジタルフィルター:ハイコントラストの組み合わせです。

ハイコントラストはデフォルトの「3」では、流石にちょっと強すぎるので、レベルをひとつ下げて「2」にしています。

カメラとレンズと撮影モード

カメラは K-3 Mark III レンズは HD PENTAX-DA 70mmF2.4 Limited(以下 DA70Ltd)。

撮影モード:絞り優先 F2.4
WB 太陽光:ISO感度 AUTO

スーパーハイコントラストとボケの組み合わせの妙を楽しむために絞りを開けています。K-3 Mark IIIより前の機種では絞りを F5.6 まで絞ってシャープな印象を強くしていましたが、K-3 Mark IIIでは絞り開放から一段と繊細な描写を楽しめるので絞りを開けるようにしています。

K-S2時代から使う設定

この設定を使い始めたのは K-S2のときからです。基本的には「カッコ良くしたい」そんな想いからデジタルらしい強さを活かすときに使います。

 

露出補正 -1.3EV なんでもないところが特別な感じになる

露出補正はアンダーが基準

露出補正 -1.3EV ちょっと暗すぎるかもそれぐらい思い切ってアンダーにする方が合っている

 

露出補正 左 0EV 右 -1.0EV 露出補正ナシでは少し明るすぎるので、せっかくの強さが失われている

露出補正は0.3EV違うだけでかなり印象が変わります。基本的にはかっこよくするためにはアンダー露出にしますが、そのバランスは何年使っても悩むことがあります。ちょっと違っているように感じたらもう一度撮り直す。そんな感じで気軽に考えてください。

実は K-3 Mark IIIになって、デジタルフィルターの撮影環境は大きく変わっています。撮影後に待たされることがなくなったおかげで気軽にさせてくれます。

色が際立つ

リバーサルフィルム自体の色みの強さもありますが、ハイコントラストが入ることでさらに際立ちます。ハイコントラストの設定レベルを「1」にすると無難になります。

露出補正 -1.3EV 茶色い落ち葉が濃いオレンジ色に変わる

 

露出補正 – 1.3EV 秋の紫陽花もなかなかおつな感じ、緑の鮮やかさにも特徴がある

 

露出補正 -0.7EV 緑と赤の共演。遮光から順光気味のときは露出補正は少し控えめがオススメ

 

露出補正 -1.3EV 小さな輝きも逃さないのは高いコントラストのおかげ

この設定を使うときは省略を極める。そんな発想があっています。全てを捉えるのではなく、自分が気になるところを際立たせてください。そんな切りとりの感覚を使うためにも DA70Ltd はあっています。そして、曇天でも色を強調できるところもポイントです。

距離が離れたところを狙って引きにチャレンジ

コントラストが高いと余分な場所をかなり省略してくれます。そんな利点を活かして引きにもチャレンジしてください。

 

露出補正 -1.3EV おじさんの哀愁を感じながら離れて行くタイミングを待った

 

露出補正 -1.3EV 誰もいない、そんな時間も楽しみたい

 

露出補正 -1.0EV 多分 UFO(笑)

 

中望遠レンズはアップにするのが得意なレンズです。そのレンズであえて引きを撮るのは、その街の雰囲気を程よく残すためです。切りとることには慣れていると思いますので、こんな思い切った設定と一緒にそんなレンズの使い方も試してください。

引きで撮影するときのポイントは距離の離れたところやものを狙うことです。

実は定番撮影地

今回の撮影地は川越です。私の家からはかなり行きやすく定番撮影地になっています。そんな定番で今回はいつもとかなり違うコースを回りました。そんなチャレンジもこんな思い切った設定にあっていると思います。

 

露出補正 -1.0EV 最後は定番も抑えて終了

まとめ

スマホを使い始めて3ヶ月、とても便利で本当にスマートです。今回のような仕上げもスマホなら後処理で簡単に失敗なく作れるかもしれません。それでいいじゃん。そうなんですが、昭和男子としてはなんとなくこちらが使われているようでちょっと納得できないんです。今回の設定はずっと使っていてもちょいちょい失敗します。それが、悔しくて、嬉しくて、楽しい。そんな感覚、一眼レフを使い続けているとわかりませんか?

次回は、北の大地で大いにブレる(笑) です。