今回は 冬のカスタムイメージ Special Edition「冬野(FUYUNO)」のお話です。この Special Edition に対応するレンズは2本だけです。

対応レンズ
・HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited
・HD PENTAX-FA 31mmF1.8 Limited

対応カメラ
・PENTAX K-3 Mark III
・PENTAX K-1 Mark II
・PENTAX K-1
・PENTAX KF

その特徴をひと言で表すなら「白」でしょうか。すっきりとしたハイキー描写が特徴的で白が浮かび上がってきます。

カメラとレンズと撮影モード

カメラ: KF
レンズ:HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited

撮影モード 絞り優先 F2.8
WB マルチパターンAUTO ISO感度AUTO

まずは比較



露出補正 左右同じ – 0.7EV 左:冬野 右:鮮やか ちょっと驚いたのは同じ露出でも冬野はオーバー気味で白さを感じること

この撮影をしたときにちょっと面白いかも。そんな反応をしてしまうのはやはりマニアックなのかも知れません。普通はやっぱり雪が良いかもと思うはずです。良いと思ったポイントはヌケのよさとシャープさでした。似たようなハイキー調のカスタムイメージの ほのか はもっとふわっとした印象がありますが、冬野はキリッとした印象です。

クリアーなハイキーを活かせば雪にこだわる必要なし

露出補正 -0.3EV いつもと同じような露出で撮影してもちょっと明るくクリアーな印象になる

 

露出補正 -1.0EV ここまでアンダー露出にしても明るい印象

 

露出補正 +0.7EV オーバー露出にしてもハイライトが抜けすぎることがないのがポイント

 

露出補正 +0.3EV ハイキーで影の質感を楽しむ

ハイキーやローキーというのはちょっとわかりにくいところがあります。単純なオーバー露出やアンダー露出と違うのは上の露出をオーバーにした写真がわかりやすいと思います。単純なオーバー露出であれば、ハイライトの質感はもっとなくなります。ハイキーの表現では一番明るい部分の質感を残しながら全体的に明るくなります。今回の冬野はそのハイキーの中にクリアーさがあって程よい切れ味を感じるのが最大の特徴だと感じました。

里山に出かけたくなった

晩秋から冬の里山はちょっと寂しい印象が強くなります。さらに光も弱く斜光線になるので暗く沈んだ雰囲気になります。そんな場所でこの冬野を使うといつもと違う明るさがでます。

 

露出補正 -0.7EV この時期らしい斜光線の存在感を活かしつつすっきりした印象になる

 

露出補正 -0.7EV 夕暮れ前の少し薄暗い条件も程よい明るさで再現してくれる

 

露出補正 -0.7EV 晩秋の里山は普通に撮ると色の濁りが気になるが冬野で撮ればスッキリする

 

露出補正 -0.7EV 夕暮れ近くの落ち葉も光を受けて輝いている感じになる

 

露出補正 -0.7EV 弱い光の中でパンパスグラスが輝く

マクロらしいアップ

露出補正 – 0.7EV クリアーさがあるので、ピント位置のキレもわかりやすい

 

露出補正 – 0.3EV 日陰の白もすっきりした印象になる

雲の質感

露出補正 – 0.3EV 雲の質感を出すためにはアンダー露出が基本になるが、そんな条件でも冬野は白さを感じさせてくれる

 

露出補正 – 0.7EV 不思議な質感と露出は長年イメージしていたもののように感じた

 

露出補正 – 0.7EV 雪国の冬の空は鉛色の雲が広がると言われるが、そんな重さを冬野は少し弱めてくれそう

雲の質感を見ているとやっぱり雪でも試してみたい。そんなことを思いました。しかし、こればかりは降らなければどうしようもできません。私は雪以外のイメージでもこのクリアーさは使えると感じました。これをきっかけにハイキー表現に目覚めることがあるかもしれないかも(笑)。

おまけの夜景

露出補正 +0.3EV シャッター優先 1/40秒 明るい部分が強調されて、暗い部分は程よく落ちる。人物を止め気味に狙ったシャッタースピードにした

 

露出補正 +0.3EV シャッター優先 1/15秒 同じような暗さの場所を撮ると昼間のような明るさになってちょっと不思議な感じになる。シャッタースピードは人物の足だけブレらすため

まとめ

夏から始まったカスタムイメージの Special Edition も第三弾の冬になりました。 Special Edition は季節の印象がわかりやすいイメージで作られていて、それを楽しむのに最適だと思います。それでもそのイメージをもっと広げたら面白くなる。今回の冬野ではそんなことを強く感じました。皆さんはどんなイメージに広げますか?

次回は、初撮りの決まり です。