今回は春のカスタムイメージスペシャルエディション「春紅」のお話です。パートナーレンズは HD PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited と HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR で、対応するカメラは PENTAX K-1 Mark II/ PENTAX K-3 Mark III/ PENTAX KF になっています。

カメラとレンズと撮影モード

カメラ:PENTAX K-3 Mark III
レンズ:HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR

カスタムイメージ 春紅
撮影モード プログラムオート
WB AUTO
ISO感度 AUTO

まずは比較

31mm 露出補正 左 0EV 右 +0.3EV この比較の春紅はカメラ内RAW現像を使ったので、明るさも少し変えていて比較のポイントは赤が強くなっていること

今回の春紅はカスタムイメージの詳細設定で調色が選べます。デフォルトは R になっているので赤が強くなります。今回は初めてなのでデフォルトのまま使いました。

20mm 露出補正 左右同じ +0.3EV コントラストも強いのでスッキリした印象になる

カスタムイメージスペシャルエディションはパートナーレンズで撮影したRAWデータがあれば、ボディー内RAW現像を使ってファームアップ前に撮影した画像でも使うことができます。

上の2つの比較もファームアップ前(春紅を入れる前)のRAWデータをファームアップ後(春紅を入れてから)にカメラ内RAW現像したものです。撮影前にそんなイメージトレーニングするのも良いと思います。

リアル春紅

20mm 露出補正 -0.3EV 赤の印象が強くなる

40mm 露出補正 0EV 赤が強くなるおかげで青空の印象も強くなる

30mm 露出補正 -1.0EV 日陰の椿の赤も鮮やかに

29mm 露出補正 -0.7EV 落ちた花の印象も鮮やか

ファームアップを少しだけ早く使うことができたので、早速撮影に出かけました。まずは寒緋桜系の桜からです。

寒緋桜系の桜はソメイヨシノに比べると開花が早くピンク色が強い特徴があるので、デフォルトの春紅の赤が強くなる特徴にもあっています。さらに椿もかなり鮮やかな印象になります。

 

梅もいい感じ

38mm 露出補正 +0.3EV 背景の白梅の白の色みにはほとんど影響がないのもポイント

28mm 露出補正 0EV 紅梅を強調する方が印象的

ちょい引きにチャレンジ

春紅のパートナーレンズはそれほどアップにしたり強い圧縮効果を使えるレンズではありません。特に今回使ったHD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR は、花を大きく捉えたり広がりを強調するにはちょっと不向きです。

そこで、オススメは、ちょい引きです。

ちょい引き とは、狙った被写体を強調するために前に出るのではなくちょっと引いて周りの雰囲気と一緒に表現する方法です。

36mm 露出補正 0EV 梅を楽しむ人とその樹形を捉えた

31mm 露出補正 0EV 少し離れたところからのんびりした雰囲気を狙った

24mm 露出補正 0EV 地面に落ちる影と紅梅をまとめた

ちょい引きの難しさは散漫になることです。引けば当然余分なものが入りやすくなるので散漫になります。それでも敢えて引くのは雰囲気を活かすためです。引きながら強さを感じるメリハリを出すには逆光が向いています。今回の春紅はコントラストが強くなるので、メリハリがつきやすく、逆光でも色が濁りにくいのでちょい引きの練習にあっています。

最後は夕暮れ前

26mm 露出補正 -0.7EV アンダー露出にして斜光線の輝きを活かした

20mm 露出補正 -0.7EV こってりした深みがあっても色の濁りは感じない

21mm 露出補正 -0.7EV 夕暮れ前の日陰でも赤が強調されるので鮮やかさが増す

夕暮れ前は色みが弱く濁りやすいですが、春紅を使えばコントラストの強さで色の濁りを抑えてくれて、赤味が強調されるので鮮やかさが増します。夕日を待つ前にそんな撮影にも使ってください。

まとめ

春紅で四季それぞれのカスタムイメージスペシャルエディションが揃いました。それぞれの特徴を活かして四季を表現するのがより楽しくなりそうです。さらにスペシャルエディションやパートナーレンズの特徴を活かしながらいつもとちょっと違う発想の撮影にもチャレンジしていただけると写真がさらに楽しくなるように思いました。

 

次回は、魅惑のシャドーぼかし です。