こんにちは。Andyです。今までPENTAX公式Facebookページや「写真三昧」で時々記事を書かせていただいていましたが、PENTAX officialでは初めてになります。改めてよろしくお願いします。
さて、私が尾道好きなことは以前にも何度か書いていますが、先日ペンタックスリコーファミリークラブ東京新都心支部の撮影ツアーへの同行で久しぶりに尾道へ訪問しました。大好きな街を気持ちよく撮り歩きながら、街歩きで自分が大切にしていることやヒントを思い出したので少しだけご紹介したいと思います。
1.「時々振り返るといい。人生と同じようなもの。」
ツアー開始時に支部長から「尾道好きのAndyさんから何か一言あれば」とありました。うーん、尾道ってここが絶景、ここは絶対見るべき、みたいな街ではなく、自分の足で歩いて自分の風景を見つけるのが楽しいんだよなぁと思いながら、ひとつだけ思い出したのでお伝えしたのがこの一言でした。急な坂道や階段は10歩登っただけで景色が変わります。目的の場所へたどり着くことに一生懸命になってがむしゃらに登っていくと色々と見落としてしまいますが、時々振り返ると、さっきとは全然違った景色に出会います。これはどの街を歩いていても同じことが言えるかもしれませんね。あぁ「人生と・・・」のくだりは余談です。ツアーの時に付け加えてみたらウケたので書いてみました(笑)
2.「すれ違ったら『こんにちは』。少なくとも会釈。」
街を歩いているといろんな街の人とすれ違います。自分は引っ込み思案なので「声を掛けて写真を撮る」ことは苦手なのですが、それでも街の人と路地ですれ違ったとき、なるべく「こんにちは」と声を掛けるか、少なくとも笑顔で会釈してすれ違います。後々写真に携わる色んな人のためにお互いに気持ちよく、ということもあるのですが、時々先方が面白がって「お兄ちゃんどっから来たの?」なんていう会話に繋がることもあります。そして何よりも自分が後ろめたくなく気持ちよく撮り歩けるおまじないみたいなものですかね。
3.「酒と飯の旨いところ。」
昔写真を教わった恩師が「俺はなぁ、酒と飯の旨いところにしか写真は撮りに行かねぇんだ」と豪語していました。色んな解釈があるとは思いますが、自分は「旅先に行ったらその土地の美味しいものをなるべく食べる」ことを心がけています。そこにはその土地の水や土や空気があり、その土地を知ることにもなります。一人旅で地元の居酒屋の暖簾をくぐるのは勇気がいりますが、面白い出会いも待っていたりします。飲まれない方は地元に古くからありそうな喫茶店を探してみるのもいいと思います。
4.「物語の登場人物になってみる」
例えば東京から尾道に行くにはいくつかのルートがありますが、途中のルートはさておき最後は山陽本線を福山方面から下っていく行き方が好きです。もし車両が空いていたら進行方向左側がおススメ。尾道の市街地が近づくと左側に尾道水道が見えてきます。林芙美子が「放浪記」の中で書いた一説「海が見えた。海が見える。五年振りに見る、尾道の海はなつかしい。」の一説はきっとこの光景を思い起こしながら書いたのだろうな、などと空想しながら尾道水道や市街地を眺めていると、なんだか自分がふるさとの尾道に何年かぶりに帰ってきたような気持になってきたりします。
尾道水道を渡る渡船もいいですね。いまは3つのルートで向島との間を結んでいますが、乗船して風に吹かれながら尾道水道を眺めていると、まるで大林監督の映画の登場人物になったような気持ちになれます。
こんな空想をしながら街を楽しんでみてはいかがでしょうか。
5.番外編「猫を撮ってはいけない」
番外編です。「3.」のフレーズを豪語した恩師の忘れられない教訓の一言です。厳密には「お前ら、若いうちは猫は撮るんじゃないぞ」こんな感じでした。この言葉だけを聞くと物議をかもしそうですが、意外と写真以外の表現に携われている方、特に絵を描かれている方にお話しすると「あー、すごく分かるし同じようなことを昔言われた」と共感されます。猫を嫌いな人はあまりいない(は極論かもしれませんが)し、魅力的な存在だから、ついつい被写体として猫には頼ってしまいます。しかしそれは被写体の魅力に依存しているだけ。自分でテーマを探し出す意欲があるうちはそういう安易なテーマ・被写体に頼ってはいけない。そういう教訓なんだと思って時々噛み締めています。
しかし!!尾道でその教訓を実践するのは無理でした(笑)ついついカメラを忘れて猫と戯れ、そしてたくさんの猫たちを写真に収めてしまいました。それは尾道の猫の魔力、ということで・・・。
尾道で撮影した写真
※クリックでそれぞれの写真を閲覧できます。
今回同行させていただいたペンタックスリコーファミリークラブ東京新都心支部のホームページ
>>ペンタックスリコーファミリークラブ東京新都心支部
全国の中でも新しい支部で個性的なメンバーがそれぞれに独創的な写真の楽しみ方をしています。