今回は非公式で知っている人は知っているDAレンズをクロップなしのフルサイズで使う話です。
カメラとレンズ
カメラは PENTAX K-1 Mark II、レンズは HD PENTAX-DA 40mmF2.8 Limited(以下 DA40Ltd)です。このレンズをクロップなしでフルサイズで使うと今話題の40mmの単焦点レンズになります。
絞り開放がオススメ
その前に画面周辺のケラれとか大丈夫?そんな心配があると思いますが大丈夫で、フードも使えます。ケラれとは画面の周辺がかなり暗くなってしまうことです。DAレンズはAPS-Cフォーマットに最適化されたイメージサークルなので、サイズが大きくなるフルサイズのフォーマットでは周辺がケラれる場合があります。それを防ぐためにクロップという画素の周辺を使わない設定がありますが、DA40Ltdはクロップせずにフルサイズでケラれなく使えます。
左の絞り開放では画面の周辺が少し暗くなっているが、これはケラれではなくLimitedレンズの特徴。F5.6ぐらいまで絞ると画面の周辺が少し暗くなることはほとんどなくなる |
今回の使い方をするときは絞り開放がオススメです。Limitedなら当たり前だよ。そんなことを思われる皆さんも多いでしょうが、私はレンズによって絞りを変えることがあります。それも好みで、そんな好みを反映しやすいのも Limited シリーズの楽しさだと考えています。
露出補正は -1.0EV が基準
このレンズを使った正直な感想はちょっとしょっぱいというものでした。そんなことを感じたのは黒の締まりが少し弱いからです。設定でコントラストをあげることで多少補うこともできますが、味わいとして活かしたほうが面白いと考え、露出補正を -1.0EV を基準にして黒の深みを感じやすくなるようにしました。
-1.0EVにした右のほうが画面周辺が少し暗くなる感じも強く、黒の締まりも強く感じる |
ボケは被写体間の距離の変化を意識する
開放絞りのF2.8はそれほど大きなボケを得やすい絞り値ではありません。それでも被写体間の距離の差を大きくするとボケの印象は強くなります。被写体間を距離の差を大きくしやすいのは近くの被写体にピントを合わせて背景にヌケを作る撮り方です。
どちらも絞り開放 F2.8 。左のほうがボケの印象が強いのは背景に遠くの風景が入っている撮り方をしているから。この背景の遠くの風景をヌケという |
変化を意識する
40mm の画角は難しさを感じるところがあります。その難しさは中途半端さです。50mmのように寄れないし、35mmのように広がりを感じづらいというのがその中途半端さです。実は私も初めて40mmを使ったときは、撮影中は気分が良くあとで振り返ると中途半端な印象ばかりで打ちひしがれた思い出があります。それを防ぐためにいつも以上に変化を意識してください。
撮影地は蔵前
最近話題の蔵前。休日になると若い人たちが路地を闊歩しています。そんなみなさんの目当ては路地に点在するカフェや店主さんの個性が光るお店です。昔ながらの下町情緒を残しながらそんな新しい雰囲気があるのがこの街の魅力です。
小さなお店が点在しているので、ついついスマホで地図を見ながら効率を考えそうですが、撮影を楽しむならそんな効率より気になる路地をさまようような歩き方です。そして、少しゆっくり歩いて周りを眺めてください。そんな感じで歩いていると気になる場所が増えるはずです。
*まとめ
Limitedシリーズは自分なりの使い方を考えるとさらに愛おしくなります。そんな奥深さを持っているのがこのレンズシリーズの魅力でもあります。それは多くのペンタキシアンさんの知るところだとは思いますが、改めてちょっと変わった使い方をするもの良いと思いますのでお試しください。
次回は、フルサイズで使う DA15mm Limited です。
〔こちらの記事でご紹介した製品の情報はこちら〕 |