緊急事態宣言が発令されたこともあり、予定を変更してご近所でお散歩写真の続編をお送りします。

ステイホームで鈍った体をほぐすため。思い切り撮影に出かけられない憂さを晴らすために改めてご近所で撮影しようという第2弾です。今回は夕方前の西の空に注目しました。

オススメは標準レンズ

オススメのレンズは標準レンズ。私はsmc PENTAX-FA 43mmF1.9 Limitedを使いました。カメラはフルサイズのPENTAX K-1 Mark II。ポイントはコンパクトな標準レンズを使った動きやすいシステムでアングルの選びで変化を作ることです。前回紹介した広角レンズより動く必要があります。

冬の寒さと澄んだ空気を求めて少し離れた団地まで

今回は自分の家の最寄りの駅から2駅離れた団地からスタート。そこから撮影しながら徒歩で帰ってきました。公共交通機関を使った移動ですが、15時ぐらいであれば比較的車内も空いていました。それでも公共交通機関に抵抗を感じる場合は歩きのコースを選んでください。

西の空を見るのは太陽に向かって歩く感じ、冬の寒さは澄んだ空気を作りやすくいつも以上に太陽が眩しく感じた。

 


太陽がある西側を向いて撮影すると逆光になるのでコントラストが強くなってモノクロのかっこよさが上がる。

 


太陽が背中から照らす東を向くとちょっとコントラストが弱い。この日は雲が面白くそれなりに絵になった(笑)。

肩肘を張らずのどかな空気を感じながら撮影する

ご近所散歩撮影のコツは肩肘を張らないことです。絶景のようなみんなを驚かせる風景を狙うのではなく、何気ない日常の片隅にレンズを向けてください。団地から撮影を初めたのも団地の中や周りには程よくひらけた空間があるからです。

人物を入れるときも少し離れたところから周りの雰囲気の中に溶け込ませるような感じでまとめるとのんびり撮影できる。

 


更地になった場所から雲の広がりを狙った。少し下がると広がりを強調できる。

 

人物を狙っているときも人がいなければまた違うものを狙うし、その次の空と雲ももっとポイントになる鳥が来るまで。そんな欲は持たず、ありのままのタイミングを活かすのがお散歩写真の趣旨にはあっています。

ポイントとバランスを意識する

そうはいっても何を撮ればいいか悩むのはいつものことです。これはご近所でも同じです。さらに見慣れたご近所ではたとえ夕方というドラマチックになりやすい条件でも被写体が見つからないことが多いと思います。そんなときは少し近づいてポイント絞ります。広い風景もバランスを変えると見え方が変わります。

 


桜の枝についた蕾を狙った。この時期から少しづつ力をためて春の満開に備えた準備が始まっている。そんな力を少し分けてもらう気分でレンズを向けた。

 


最後は夕焼け。夕焼けはカラーでは?空気が澄んでいるときはそれほど焼けないことがあるのでモノクロでもそれなりの雰囲気がでる。今回の電車の線路のようにポイントになる被写体を絡めるのが大切。

 

最後に見慣れた風景をちょっと特別な風景に変えるポイントをひとつ。今回のように標準レンズを使うと画角を使った変化は作りづらいですが、自分が動いただけの変化は作りやすいはずです。

桜の枝もピントを合わせた蕾の位置を真ん中から少しずらしたり、一番手前よりひとつ奥の蕾を狙うだけで変化がつきます。最後の線路も実はしゃがんだ状態から撮っているので空の広がりが強くなっています。

こんな変化を自分の動きで作ることは、視点を変えるという写真を撮るときの基本につながります。さらになまった体を動かすエクセサイズにもなります。

ご近所でカメラ1台にコンパクトな標準レンズ1本でふらっとお散歩がてらの気分転換のような撮影を楽しんでください。

 

次回は、『雨の日は撮影にでかけよう』です。

 

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