ども、”こっしぃ”です。

第4回では、DCU5での画像処理手順の始めとして、Browserモードの使い方のうち、撮影画像の転送方法と画像の選別方法について見てみました。今回はその続きとして、Laboratoryモードでの作業開始の仕方について見てみます。
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第5回 DCU5のワークフロー(2) 編集候補画像の登録と画像処理パラメーターの編集開始

パラメーター編集候補画像の登録

Laboratoryモードで画像処理パラメーターを編集するためには、まず処理したい画像ファイルを編集候補画像リストに登録する必要があります。編集候補画像リストに画像ファイルを登録する方法には、以下のようなものがあります。

A. Browserモードで画像ファイルを個別に選択する

一番基本的な方法は、Browserモードで選択する方法です。DCU5の初期状態では、オプションの「ファイル管理」-「編集候補画像の指定方法」が「選択した画像ファイルのみ」に設定されています(図1の赤枠で囲んだところ)。

図1 オプションの「ファイル管理」タブ

図2 画像ファイルを複数選択したところ

このとき、Browserモードの画像リスト(カレントフォルダー画像リストまたはチェック画像リスト)上で画像ファイルを一枚または複数枚選択(図2)してLaboratoryモードボタンを押すと、選択中の画像ファイルがLaboratoryモードの編集候補画像リストに登録されます(図3)。

図3 図2でLaboratoryモードへ移行したときの編集候補画像リスト

B. Browserモードのある画像リスト全体を登録する

あるフォルダーの画像ファイル全体を編集候補にしたい場合や、すでにチェック機能を用いて編集候補画像ファイルを選別済みの場合は、画像リスト全体を登録する方法が有効です。オプションの「ファイル管理」-「編集候補画像の指定方法」(図1)を「画像リスト内の全ての画像ファイル」に設定し、パラメーター編集したい画像ファイルが表示されている画像リストのパネルをアクティブにしてLaboratoryモードに切り替えると、その画像リストの全ての画像ファイルを編集候補画像リストに登録することが出来ます(図4)。

図4 画像リスト全体が編集候補画像リストに登録される様子

このとき、画像表示ページや他のコントロールパネルなどにフォーカスがあると、プレビュー中の画像ファイル一枚のみが編集候補画像リストに登録されることに注意して下さい。カレントフォルダー画像リストとチェック画像リストのどちらが指定されたか区別するため、登録対象としたいリストには明示的にフォーカスが当たっている必要があります。

C. 外部からドラッグ&ドロップする

画像ファイルの選択をDCU5以外の外部アプリケーションソフト(WindowsのExplorerやMacのFinderを含む)で行っている場合は、外部アプリケーションソフトからDCU5の画像表示エリアに画像ファイルをドラッグ&ドロップすることで、編集候補画像リストに登録出来ます(図5)。

図5 DCU5外からの画像ファイルドラッグ&ドロップによる編集候補画像リスト登録

ちなみにDCU5の初期リリースでは、Laboratoryモードに入るためには、まずBrowserモードで画像ファイルを一枚以上選択しておく必要がありましたが、画像選択を外部アプリケーションソフトで行う場合を考慮し、Ver.5.7.0から、Browserモードで画像ファイルを選択せずにLaboratoryモードに移行することが出来るようになったとともに、オプションの設定により、直接Laboratoryモードで起動できるようになっています。

Laboratoryモードでは、編集候補画像リストに登録されている画像ファイルのうちから選択された一枚について、画像処理パラメーターの編集を行うことが出来ます。画像表示ページを複数表示しているときは、どの画像が編集対象になっているかに注意して下さい。図6の赤く囲んだ部分を見ると、パラメーターが操作できる状態になっている画像のプレビューのタブにはファイル名が太字で表され、画像リストのサムネイルには青い選択枠が表示されていることが分かります。

図6 複数画像プレビュー時の編集対象画像の確認方法

パラメーターの調整(1):カスタムイメージ

図7 画像仕上の選択肢

パラメーター調整はまず[カスタムイメージ]パネルで画像仕上を選択するところから始めます。画像仕上を最初に選ぶのは、他の詳細パラメーターが画像仕上の種別に結びついているためです。先に彩度やシャープネスなどを操作していても、画像仕上を変更するとそれまでの操作が無効になってしまいますので注意して下さい。デフォルトでは撮影時に指定した画像仕上とその時の詳細パラメーターが設定されます。
※JPEG画像の再編集の場合は、シャープネスが最弱(-4)に設定されます。すでに掛けられたシャープネスを弱めることは出来ないためです。

画像仕上は、鮮やか/ナチュラル/人物/風景/雅(MIYABI)/ポップチューン/ほのか/フラット/銀残し/リバーサルフィルム/モノトーン/クロスプロセスのほか、初・中級機のシリーズに搭載されているピクチャー/シーンモードの画像仕上も選択可能です(図7)。パネル右下のレーダーチャートは、選択した画像仕上における色味のバランス(発色傾向)を端的に示したものです(全ての性格を表したものではありませんので参考にとどめて下さい)。なおモノトーンおよびクロスプロセスではレーダーチャートは表示されません。

図8 コントラストの詳細設定

画像仕上を選択した後は、それぞれの画像仕上で設定可能な詳細パラメーターを設定します。詳細パラメーターには彩度/色相/キー/コントラスト/コントラストハイライト/コントラストシャドー/シャープネス/フィルター効果/調色(モノトーン)/調色(ほのか/銀残し)/クロスプロセス種別があり、設定できるものは画像仕上により決まっています(詳細パラメーターが一つだけの画像仕上もあります)。また、コントラストハイライトおよびコントラストシャドーは、コントラストの詳細設定ボタンが押し込まれているときに設定可能です(図8)。

図9 カスタムイメージ初期化ボタン

パラメーターを操作しすぎてよく分からなくなってしまったりしたときは、パネル右上の「初期化」ボタンで、詳細パラメーターを選択中の画像仕上のデフォルト設定に戻したり、「撮影時の設定」ボタンでカスタムイメージ全体を撮影時の設定に戻したりすることが出来ます(図9)。

パラメーターの調整(2):ホワイトバランス

画像仕上が決まったら、ホワイトバランスを調整します(一部、ホワイトバランスがあまり関係ない画像仕上もあります)。[ホワイトバランス]パネルではまずホワイトバランスの設定方法を選択します。デフォルトでは「撮影時の設定」が選択されており、撮影したときにカメラで設定していたホワイトバランスの種別が表示されています。この状態では、撮影時のホワイトバランスゲインが適用されています。ホワイトバランスを撮影時の設定から変更したい場合には、強制設定/SILKYPIX AWB/グレー点設定/色温度指定の4種類から選択します。

図10 強制設定の選択肢

強制設定では、編集対象の画像を撮影したカメラで設定可能なプリセットホワイトバランスから選択することが出来ます。太陽光/日陰/曇天/昼光色蛍光灯/昼白色蛍光灯/白色蛍光灯/電球色蛍光灯/白熱灯/フラッシュのほか、K-3以降の対応カメラについては、撮影時に設定したかどうかにかかわらず、AWBとCTEも選択可能です(図10)。

SILKYPIX AWBは、搭載している画像エンジンの機能により、画像データから物体の鏡面反射光を取り出すことで光源色を検出するものです(参考Webページ)。被写体に無彩色領域が少ない場合でも、より正確なホワイトバランスを取ることが可能です。「絶対」を選ぶと光源色による色カブリを極力除去する「絶対」モードと、色カブリを完全補正せず、光源色の雰囲気を残す「自然」モードがあります。

図11 グレー点設定

グレー点設定(図11)は、画像上の無彩色領域を測定点に指定して、その周辺の画素の平均値からホワイトバランスゲインを算出するものです。座標指定ボタンを押し込み状態にして、画像上をクリックするごとに、ホワイトバランスが算出されます。DCU5では、完全な無彩色領域がなく、近い色をいくつか測定点に選ぶことで平均することが出来るよう、測定点座標数を変更することで、画像上の3点または5点を指定することも可能にしています。また画像上で指定した座標の履歴を5点まで記憶することが出来、座標設定数が1点または3点の場合は、ドロップダウンリストから測定点履歴を選択することにより、画像上のどの座標を測定点とすれば所望のホワイトバランスになるかを試すことが出来ます(履歴のうち新しい方から1点または3点が使用されます)。測定点履歴は、初期化ボタンを押すとクリアされます。

色温度指定は、光源の色温度を数値で指定するもので、DCU5では2500~10000K(ケルビン)の間で約20ミレッド間隔で指定することが出来ます。

さて、上記のホワイトバランス設定では色カブリが取りきれない場合、微調整することも出来ます。色温度の変化軸にほぼ平行なBlue-Amberスライダーと、それとほぼ直交するMagenta-Greenの軸で微調整が可能です(微調整のステップはおおよそカメラの微調整ステップと同程度にしてあります)。

今回は、Laboratoryモードの編集候補画像リストへの画像ファイル登録方法と、カスタムイメージパネルおよびホワイトバランスパネルの使い方についてご紹介しました。引き続き、Laboratoryモードの他のコントロールパネルの機能についても見ていきたいと思います。