カメラを持って出掛けると、なんでもない日常が、光の輪郭をもって浮かび上がる。
さぁ、今日もカメラを持って出掛けよう。
第7回「写真を学ぶ」
どうやって写真を学ぶ?
私の場合は、将来写真家になるつもりでしたから、至極まっとうに写真の学校で学びました。大阪芸術大学芸術学部写真学科というところです。
一、二年生では、写真の基礎(スタジオライティングや暗室の実習等)と一般教養を学び、三、四年生では、自分の進みたいジャンル(ドキュメンタリー、風景、広告等)のゼミに別れて学びます。ほぼ毎回、作品を教授に見せながらの合評となります。とにかく作品制作漬けの毎日という二年間です。
写真が楽しくなって、写真の道で生きていきたい!と思ったら、どうすればいいのか?私の場合には、大学でしたが、他にどういう選択肢があるのかというと、こんな感じです。
・基礎から学びたいのであれば、写真学科のある大学や専門学校に通う
・ある程度の基礎があれば、カメラマンやスタジオのアシスタントになる
(カメラ雑誌やWEB等で求人が出ることもあるが、多くないので、気になるカメラマンやスタジオを見つけたら直接連絡するのも手です)
・それ以外の選択肢としては、コンテストに応募したり、写真雑誌等のメデイアに自分の作品を売り込む
・ネット上で作品を発表する
ただし、学校を卒業したり、コンテストで賞をとったり、SNSで「いいね」を沢山もらったからといって、即カメラマンになれたり稼げるようになるとは限りません。
カメラ自体の進化が目覚ましく、誰でも写真が撮れるようになった今、写真の知識なんて必要ないように感じることもあるかと思います。でも、基礎を知っているからこそ、露出やホワイトバランスを変えて全く違う表現ができます。
過去のカメラマン達の仕事を知ることで、自分の引き出しが増えるのは間違いありません。学ぶことは、今まで100枚撮って納得いく写真が1枚だったものが、5枚、10枚と増えていくこと。それ以前に100枚撮らなくても良いことかもしれません。
写真を学ぶ上で、最も大切なことは、写真は手段であるとしっかりと認識すること。そして、自分に必要な技術は何かを再確認して、そのためにどんな技術が必要なのかをはっきりさせることです。漫然と学んでいてもは、ステップアップできません。(学生時代の私に聞かせてやりたいです…)
また、自分が撮りたい写真のジャンルをよく研究すること。ドキュメンタリー写真とファッション写真では、お寿司屋さんとフレンチレストランくらい違います。カメラマンや写真家には、資格があるわけではないので、こうすれば絶対になれるという道はありません。
つまり、自分で道を作れるので、楽しんで進んでくださいね。
(おまけ)
■写真学科のある大学
■専門学校
■その他スクール
林 和美さんの『カメラは感動増幅機』のその他の記事はこちら