今回もご近所。お散歩写真で目先を変えて遊び心を持とうというお話です。
ウォーターワールドってなに?
これは水の中で見たような歪みを感じる世界のことです。なんでこんなことをするの?表現の可能性はこんな遊びのような実験から生まれることがあるからです。
機材とそのやり方
カメラは KP レンズは HD PENTAX-DA 21mmF3.2 AL Limited です。前回と同じ組み合わせですが、これはちょっと広角気味のレンズを使ってパンフォーカス気味にした方がこの表現にあっているからです。
さらにウォーターワールドに欠かせないのが密閉できるポリエチレン袋です。簡単にいえばこの袋に水を入れてそれをフィルターがわりにして撮影します。
撮影は絞り優先モード、絞りはF8ぐらいで少し絞り込んでください。ピントはMFで無限遠のマークと1.3mの間にします。露出補正は撮影条件で変わりますが、+1.0EVを基準にすると良いと思います。
撮影するときはレンズの前に水の入ったポリエチレン袋を押し付けます。このときポリエチレン袋からの水漏れに注意してください。この撮影で起きたトラブルへの責任は負い兼ねますのでご了承ください。
このレンズを選んだ理由は広角レンズでパンフォーカス気味の撮影がしやすいだけでなくフードの形状も関係しています。このレンズのフードは内側に四角い窓を開けたようになっているので、ポリエチレン袋を押し付けても袋が前玉に当たるのを防いでくれます。
撮影中はポリエチレン袋を左手で上から持っているので、基本的に片手での撮影になります。レンズの向きを少し上に向けるぐらいの方がポリエチレン袋の密着度は保ちやすいはずです。
暑い日などではポリエチレン袋の中に気泡ができることがありますが、これはそれほど気にしなくても大丈夫です。
袋とレンズの密着度が弱いと歪みが強くなります。逆光の強い光を狙うと中の気泡が目立ちます。
正解のない撮影
この時点で既に違うと感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、たまにこんな息抜きもいかがでしょうか?
主要な被写体を真ん中に持ってくるのが一番歪みが少なくなります。
せっかくなのでカラーでも。この写真はRAW現像で仕上げたものです。カスタムイメージ:リバーサルフィルム WB:3750K。
歪み具合の調節は実は微妙なので、ポリエチレン袋は固定しないでファインダーを覗きながら動かした方がいいと思います。水の入れ具合でも雰囲気が変わるので、そこは好みを見つけてください。
逆光でも太陽を隠してしまえば、先の気泡の影響より黒の締まりを感じる強さを表現できます。
今回の写真の露出補正は全て+1.0EVです。ということは、絞りもピントも露出補正も固定です。変化を作るのは水を入れた袋とレンズの合わせ具合です。
原稿を書きながら思いついたのは、カラー撮影なら中の水に色をつける方法です。
夏休みの自由研究的に試してみるのはいかがでしょうか(笑)
次回は、真四角写真にチャレンジです。
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