厳島神社の大鳥居は現在修理中です(終了予定日未定)。
今回の写真は2017年12月末に撮影したものです。カメラはK-1。
なんでそんな古い写真?それはこの旅が出会いに溢れていたからです。旅の醍醐味は出会いなんです。
持っていくのは単焦点の中望遠レンズ1本
これは機材に振り回されないためです。旅の出会いを楽しむためには身軽なのが一番。確かに何に出会うかわからないので、その準備も含めて様々なレンズを持っていきたい気持ちはわかりますが、それでは動きが悪くなるし出会いに集中できなくなります。
オススメのレンズは、smc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited(以下 FA77Ltd)。個人的にパーフェクトレンズと呼んでいるこの中望遠レンズは近接撮影が得意なわけでなく、遠くのものを引き寄せる圧縮効果が高いわけでもありません。その魅力は優しい描写。あとのことは自分の足である程度工夫できます。その工夫が新たな出会いや発見に繋がります。
観光的な視点から始める
まずは観光的な視点で気になるものから撮り始めると被写体探しの悩みはなくなります。左は主に広島市内を走る路面電車。これはかなり古い車体です。最新のおしゃれな車体も良いですが、古いものが残っているのが広島の路面電車の特徴です。
右は宮島に向かうフェリーの上から。ここに行ったのは偶然。早朝から1つ目的地を撮影してその次と思っていた場所がまさかの空振り、この日は夜に予定を入れていたので、あまり移動できず急遽観光がてら宮島に向かいました。
実は、中学校、高校時代は広島市内に住んでいたので、知らない場所ではないんです(笑)。
食べ物やポイントになるものをアップで撮る
小腹がすいて入った定食屋さんの牡蠣うどん。これをFA77Ltdで撮るためには少し離れないといけないので、撮影前にお店の方には撮影の許可をいただいておきます。運ばれたらすぐに撮影できるように予めうどんを置く場所やカメラ位置などを決めて待機。
たまに料理が運ばれてきてから場所やアングルを悩まれている方もいますが。これはいかがなものかと思います。料理で大切なのは美味しく食べること。撮影は事前に準備をして手短にしましょう。
次に撮影したのがこの花。この時期なので寒椿かも?無頓着で花の名前はバラとチューリップぐらいしかわかりません。
こんな感じで気になったものを撮りながら、普段の目線からレンズの目線に気持ちを切り替えていきます。
さらにこれを撮ったのは光の印象を確認するためでした。目で見ているカラーとモノクロでは光が作る陰影の印象が変わるのでモノクロの視点に変えるためにも光の見極めは大事です。
人が少ないところを探す
宮島もしっかり観光地なので、年末にもかかわらずかなり多くの方がいらしていました。トップの大鳥居の周りにも人が溢れていた感じです。大鳥居には引き潮のタイミングで歩いて行くことができます。このタイミングもたまたま。
そんな人混みを歩くと疲れて撮影どころではないので、少し人気の少ない道を歩くようにしています。このとき歩いたのもそんな場所。人の流れから離れて歩いてちょっと迷子になるぐらいがこんな発見にはちょうど良いんです。
左もそんな人気の少ない場所からの風景です。この道を選んだのはアングルをあげるためでもありました。アングルをあげることで街の様子を俯瞰気味に眺めることができます。
先の定食屋さんもそんな行動で見つけてすんなり入れたお店でした。
そして、味も良いという超ラッキーがありました。お店を選ぶときに気にしているのは暖簾。やはり暖簾に気を使っているお店は料理にも気を使われている気がします。
海外旅行では歩く通り一本で世界が変わることもあるので、なかなかこんな取材方法はできないですが、国内では比較的どこを歩いていても安心です。
ちなみに旅の取材は30L程度のバックパックと小さなショルダーバックにしています。貴重品や予備電池、予備のカードは小さなショルダーバックに入れて斜めがけで体の前です。
右の写真もそんなちょっと迷子になりながら見つけた場所。遠目で見つけて、人気がなくなんとなく怖い感じもあったのですが、行ってみればそれほどのこともなくいい雰囲気でした。
普遍的な懐かしさを感じながら
よく撮影のテーマという話があります。私がいま続けているのは故郷(ふるさと)というテーマです。いつもの街角のかっこよさではなく、求めているのは普遍的な懐かしさです。初めての場所でも何となく見たことがあるように感じる風景に出会う。そんな経験をされたことはないでしょうか?そんな風景を探しているのがこのテーマです。
中望遠レンズとモノクロにしているのもそんな普遍的な懐かしいさを求めているからです。
このテーマを撮影するときに大切にしているのは決めすぎないことと焦らないこと。これを撮ろうと決めすぎると視野が狭くなり、焦ると気づきが減ります。
少しのんびりしながら旅をするためには欲張らないのも大事です。
気になる場所をフラリと尋ねて写真に収める。そんな旅、Photo travel を楽しんでください。
次回は、イルミネーションをモノクロで撮ってみよう!です。
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